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by sasakitosio

直接民主制「総会」に現実味< 議員のなり手不足 高知の村が検討!?通信機器の発達で、情報伝達に「時間と空間」の壁が限りなく無くなった今日、政治にも「直」を!!いいかも!>


5月9日付東京新聞朝刊24面に、「ニュースの追跡」という欄がある。

 筆者は、白名正和氏だ。

 今日はこの記事に学ぶことにした。

まず記事は、「議員のなり手不足に苦しむ高知県大川村が、議会の代わりに有権者が直接判断する「村総会」の検討を始める。

 聞き慣れない制度だが、実は地方自治法にはある規定だ。高齢化が進む多くの自治体にとっても他人ごとではない。地方議会の「機能不全」を食い止める秘策になるのか。(白名正和) 」と切り出した。

 続けて記事は、「「村議のなり手がおらず、このままでは定員割れが続き延々と選挙を繰り返さなきゃいかんくなる。村政の混乱を避けるため、総会の研究を始める」

 6月議会で総会設置の検討を提案する予定の和田知士村長(57)が「こちら特報部」の取材にこう説明した。

 大川村は高知市から北に約70キロ、愛媛県境にある。1970年代に4国の水がめとされる早明浦ダムに村の中心部が水没し、現在の人口は405人。離島を除いて全国で最も少なく、高齢化も深刻だ。

 実際、定数6の村議も70代と60代が

3人づつ。

 2015年の村議選では無投票で全員が再選した。

 19年の次回選挙で候補者が4人以下になれば、公職選挙法の規定で再選挙が必要となるが、現状ですでに5人以上の確保が難しいとみられている。

 03年から4期、村議を務める伊東喜代澄副議長(77)は「これはと思う二人に最近、議員をやらないかと声をかけたが断られてしまった」と打ち明ける。

 高齢のため次の選挙にはでないつもりだが「後継者が見つからない。総会導入の話が出るのは仕方がないかもしれない」ともらす。

 一方和田村長は「議会がなくなるかもしれないとなれば、若い人が議員に手をあげるかもしれない。総会設置は、村政に積極的に参加してもらうための問題提起で、廃止に向けた検討ではない」と強調する。

 ショック療法の色合いが強いようだが、総会自体は地方自治法に明記されている措置だ。

 総務省行政課によると、戦前の「町村制」の名残で、町村限定で議会の代わりに総会を設置できる。市や区は対象外という。

 戦後の設置例は、東京の離島・八丈島のあった旧宇津木村のみ。1951年4月から八丈村(現八丈町)と合併するまで4年間開いていた記録があるくらいという。」と教えてくれる。

 さらに記事は、「直接民主制はスイスで実施されているが、日本でも広がるのか。

 総務省の担当者は「一堂に会する必要がある以上、人口が多いほど大勢が集まる場所を確保のが難しい。人口3万人の町村もあり、広がることは想定しづらい」と懐疑的だ。

 昇秀樹・名城大教授(地方自治論)は「議員の立候補者がいない小規模な町村は少なくない。大川村と同じような総会への移行話が出てくるかもしれない」とみるが、課題もあるという。

 「住民はたいてい行政のチェックに不慣れ。

 町村執行部の意見がそのまま通ってしまう恐れがある。

 総会の出席者が一部の人にかたよってしまう恐れもあるので、導入するなら抽選式にするなど対策が不可欠だ」

 地方政治に詳しい河村和徳・東北大准教授(政治学)は「そもそも住民が集まって政策を決めるのが難しいから、議員にお願いしていたはず。

 議員がいないからみな集まろうでは、本末転倒だ。議会が行っている議論をすべてを総会で担うのは難しいだろう」と話す。

 「町村の議員は仕事に報酬が見合っていない場合があり、議員にコストを負わせてきた状況がある。

 仕事を抱える若年層や女性などが兼務でもできる夜間総会など、制度そのものの検討や、負担を減らすため扱う議論の精査なども必要。地方議会のあり方を根本から考えるべきだ」」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「議員のなり手が不足に苦しむ高知県大川村が、議会の代わりに有権者が直接判断する「村総会」の検討を始める。」とのこと、

 「総会自体は地方自治法に明記されている措置だ」とのこと、

 「直接民主制はスイスで実施されている」とのこと、

 「昇秀樹・名城大教授(地方自治論)は「住民はたいてい行政のチェックに不慣れ、町村の執行部の意見がそのまま通ってしまう恐れがある。・・・」などと指摘している」とのこと、

 等々を知ることができた。

 情報機器の発達で、集会場所の問題も、情報伝達の速さの問題も、解決できるのではないか。

 今の選挙制度で誕生する「議員」に任しておくよりも、意識ある市民の多数が「政策決定」に関与する方が、より良い選択になるのではないか。

 経済の産直ならぬ、政治の政直とでもいうべきか?


by sasakitosio | 2017-05-11 06:57 | 東京新聞を読んで | Trackback