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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

職場統治 < 1970年代初めの国鉄の職場の話。遅刻、早退、欠勤、暴力的職場団交、既得権益化したカラ出張等々!!これが国鉄解体、国労凋落の伏線に!!確かに、当時そう思った!>

420日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」と言う欄がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「1970年代初め、国鉄の職場は荒れていた。

 経営側の無理な生産性向上運動への労働組合の反撃が「成功しすぎた」ために職場統治に真空状態が生じて、最強労組の国労も問題視した職場規律の崩壊が生じていた。

 遅刻・早退・欠勤、暴力的な職場団交、既得権益化したカラ出張等々。これが国鉄解体、国労凋落の伏線となる。」と切り出した。

 続けて筆者は、「87年に国鉄は分割民営化され、JRとなるが、背景は複雑だ。

 累積赤字で揺らぐ公共事業体の使命、顧客無視の泥沼の労使関係への批判、民営化や小さな政府理念、退潮する革新勢力などが絡み合って、下からの日本型新自由主義を醸成する。

 この中で井出正敬らの若手三人組が国鉄内部の宮廷革命を担って、JR各社の経営中枢につくことになる。

 だが、井出商会といわれたJR西日本の「もの言えぬ企業風土」や人権侵害に近い運転手への懲罰的な「日勤教育」が2005年の福知山線事故を引き起こしたとして、同氏らの刑事裁判は最高裁に上告中だ。民営化で経営側が握った職場統治は逆の極端に流れた。」と指摘した。

 最後に筆者は、「富裕層のための超豪華列車と地方の赤い字路線の切り捨てが現在のJRを象徴する。労組の役割は経営のチェックや労使関係維持にとどまるのか。

 それとも労働運動は何らか普遍的価値を提起できるのか。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

 「1970年代の初め国鉄の職場は荒れていた」とのこと、 

 「87年に国鉄は分割民営化され、JRとなるが、背景は複雑だ」とのこと、

 「JR西日本の「もの言えぬ企業風土」や人権侵害に近い運転士への懲罰的な「日勤教育」が2005年の福知山線事故を引き起こしたとして、同氏へらへの刑事裁判は最高裁に上告中だ」とのこと、等々を知り、また思いだした。

 筆者の「労組の役割は経営のチェックや労使関係の維持にとどまるのか、それとも労働運動は何らかの普遍的価値を提起できるのか」との問いは、重いものがある。

 労働者なくして社会は回らない、それは確かなのに、労働運動・労働組合から普遍的価値が生み出される期待がなかなかわいてこない。それは思想が不足しているのか、それとも運動に何かが欠けているのか、筆者を含む有識者にぜひ解明してほしい。


by sasakitosio | 2017-04-21 06:33 | 東京新聞を読んで | Trackback