少数者の覚悟 <それは、多数者の誤りに異を唱える覚悟だ!!少数派を圧殺する社会は誤った政策を変えられないまま、破局に向かって転がり落ちていく??やだねえ~!!>
2017年 04月 03日
4月2日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・山口二郎氏だ。
今日はこの筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「過日、アメリカの大学を訪問した際、菅直人氏が福島原発事故について講演したので参加した。
質疑で、日本人留学生が原発事故は日本以外の国にも大きな衝撃を与え、エネルギー政策の転換を促しているのに、日本国内では何事もなかったかのように再稼働が進んでいる。
この差はなぜかと質問した。日本全体に対する厳しい問いである。」と切り出した。
つづけて筆者は。「日本では最近「忖度」と言う言葉がにわかに注目されている。 そこに一つの答えがあると思う。
世の中の多数派の意向を慮り、先回りしてそれに同調するという心理である。
原発再稼働を差し止めた一審判決を覆した高裁判事も、政府に逆らうなという最高裁の意向を忖度したのだろう。
今まで長く続いた仕組みには既得権がからみついている。転換を最初に主張するのは少数派である。少数派を圧殺する社会は誤った政策を変えられないまま、破局に向かって転がっていく。」と指摘した。
最後に筆者は、「折しも、政府は教育勅語を憲法や教育基本法に反しない範囲で教材にすることは可能だとの見解を示した。
「一億一心」で亡国への道を歩んだ経験の根底には、勅語に象徴される権力、権威への従順さを植え付ける教育があった。
過去の事実を直視することなく、個人の尊厳を否定する教育が復活しようとしている。
われわれは、多数者の誤りに異を唱える少数者たる覚悟を固めるしかない。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「忖度とは、世の中の多数派の意向を慮り、先回りしてそれに同調するという心理」とのこと、
「今まで長く続いた仕組みには既得権がからみついている。転換を最初に主張するのは少数派である」とのこと、
「「一億一心」で亡国への道を進んだ経験の根底には、勅語に象徴される権力、権威への従順さを植え付ける教育があった」とのこと、等々を知ることができた。
筆者の「われわれは、多数者の誤りに異を唱える少数者たる覚悟を固めるしかない」との指摘は、そうかもしれないと思いながら、自分にそんな勇気が備わっているとも思えない。