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by sasakitosio

脱・プラザ合意神話 日米中が学ぶべき教訓は <為替は取扱いを誤れば、経済に衝撃を与える!世界経済も返り血を浴びる!!>

2月16日付朝日新聞社説下に、「ザ・コラム」という欄がある。今日の筆者は、編集委員・吉岡桂子氏だ。

 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「トランプ大統領が、日米首脳会談後の記者会見で語った意味深な言葉が気にかかる。

 非難を続けてきた中国の通貨・人民元の切り下げ問題である。「多くの人が考えているより近いうちに、公平なフィールドでプレイ―することができると思う」

 これは、中国政府が人民元の改革に踏み切る感触を得たということだろうか。それとも、前日の習近平国家主席との電話会談の意義をふくらませるため、思いつきのセリフを口にしたのだろうか。」と切り出した。

 続けて筆者は、「ニューヨークのトランプタワーからそう遠くないプラザホテルに1985年9月、米国、日本、旧西独、英、仏の5か国の財務相と中央銀行総裁が集まった。「ドル高是正」の協調介入と政策協調で合意する。

 中国語で「広場協議」と訳されるプラザ合意である。

 米国主導の為替調整の成功物語としてトランプ氏の記憶の断片に残る。

 一方中国では仰ぎ見る経済力を擁した日本が米国の圧力で転落する「反面教師」の神話として語り継がれてきた。

 トランプ氏と中国、立場は違えど80年代の通貨交渉への執着はどこか共通している。

 財務官として交渉に携わった大場智満氏から興味深い話を聞いた。

 江沢民氏が国家主席についてまもない90年代前半のこと。

 「二人だけで会いたい」退官後に国際金融情報センター理事長として北京に出張していた大場氏に連絡が入った。

 中南海で約2時間、通訳を含めて4人だけであった。

 話題は、日米通商交渉に集中した。

 主席が元財務官を呼び出すとは、「プラザ」に対する関心の強さがしのばれる。

 大場氏は一連の経緯を丁寧に説明した。

 江氏は米国の対応に興味を持ち真剣に耳を傾けていたという。

 「ただね、中国と日本は違うよ、とも言いましたよ。日本は核保有国ではない。そういう意味での軍事力は持っていない。米国の中国への対応も変わるだろう、と」

 中国はまだ、世界貿易機関(WHO)にも入っていない時代だ。

 経済規模は米国の10分の1、日本の7分の1にも満たず、貿易摩擦の影は薄かった。江氏は米国と向き合う来たるべき日に備えていたのか。

 中国でもその後、「プラザ」は都合よく単純化されていく。日本経済の長い低迷は、金融政策の誤りに加えて不良債権の処理や構造改革の遅れなど複合的な要因なのに、外圧による円高の罪ばかりが強調された。

 政策担当者には事情を理解する人はいた、だが、為替改革によって損をする層が反対する口実に使い、人民元の切り下げにつながる変動相場制への移行が遅れた。」と教えてくれる。

 さらに筆者は、「そのうち、中国は高度成長を過ぎて、人民元は値下がりする通貨と考えられるようになった。値上がりへの期待で入ってきたお金が中国から逃げ出している。中国当局は急落を防ぐために人民元を買って米ドルを売る市場介入を続けている。

 元安阻止に四苦八苦する中国に対して、トランプ氏は「通貨切り下げ」を批判する。倒錯した認識である。

 中国の専門家の中には、お金の流出を防ぐ規制をしたうえで、今こそ人民元の自由な変動を認めるべきであるという意見がある。

 外貨準備を食いつぶす介入は永遠にはできないから、市場に相場の均衡点を委ねようと。5年に一度の共産党大会を秋に控えて、リスクを避けて先送り気配が漂う中国政府とトランプ氏の取引はーー」と指摘した。

 最後に筆者は、「為替は取り扱いを誤れば、経済に衝撃を与える。世界経済も返り血を浴びる。

 安倍晋三氏がトランプ氏に送ったゴルフの高級ドライバーをつくった本間ゴルフ(本社・東京)が中国資本の傘下にあるように、お金のつながりは国境を越えて入り込んでいる。ゼロサムゲームではない経済は、国家による敵と味方の仕切りはあいまいだ。

 トランプ氏に負けず劣らず中国こそ、経済や政治や安全保障をいっしょくたにした取引を好む。

 そんな国に向き合うには、為替に限らず問題ごとにアジア、欧州各国など幅広く仲間を募りながら関与し、開かれた形で利益を共有する知恵が必要だ。

 中国との対抗だけを軸にすれば、常に米中による「頭越し」におびえることになる。

 日本にとってもまた、交渉の方程式は80年代よりはるかに複雑になっている。」として締めくくった。

 読んで勉強になった。

江沢民氏は「ただね、中国と日本は違うよ、とも言いましたよ。日本と米国は同盟国。日本は核保有国ではない。そういう意味での軍事力は持っていない。米国の中国への対応も変わるだろう、と」いったとのこと、

 「元安阻止に四苦八苦する中国に対して、トランプ氏は「通貨切り下げ」を批判する。」との指摘、

 「トランプ氏に負けず劣らず中国こそ、経済と政治や安全保障をいっしょくたにした取引を好む。」との指摘、等々はよく理解できた。

 そして、「そんな両国に向き合うには、為替に限らず問題ごとにアジア、欧州各国など幅広く仲間を募りながら関与し、開かれた形で利益を共有する知恵が必要だ」との筆者の提案は、その通りだと思った。

 ただ日本の指導者が、アメリカ追随外交から抜け出し、世界一人旅の勇気があるかどうか?


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by sasakitosio | 2017-02-18 06:48 | 朝日新聞を読んで | Trackback