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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

原子力の費用負担 未来へのツケ説明できるか<この無自覚の無責任!正す薬・つける薬が欲しい!!>

 1月5日付朝日新聞社説下に、「ザ・コラム」という欄がある。筆者は、編集委員・上田俊英氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「福島県いわき市に「ニライカナイ」さんという知人が暮らしている。75歳。東京電力福島第一原発事故で、ふるさとを追われた。それから、もう6度目の正月だ。
 ニライカナイは彼のペンネーム。沖縄の島々に伝わる神々の地のことで、海のかなたにあるという。「沖縄では、幸せは海から来るんです」。
 幸せをもたらす神々は今年こそ、姿を見せてくれるのか。
 その知人から昨年暮れに電話があった。
 「朝日新聞に載りました」
 「なにが?」と聞くと、「声」のページにある「かたえくぼ」欄。
 東京本社発行の12月14日付の朝刊をめくると、あった。
 「21・5兆円のツケ」
 うらやましい
       ―――――大酒飲み
 掲載の5日前、政府は原発事故の賠償や廃炉などの費用21.5兆円にのぼることを明らかにした。国の新年度予算案の規模97.5兆円の2割を、ゆうに超える。
 そして、政府は20日、賠償費用のうち2.4兆円を、国民に電気代を通して払わせる「奇策」を閣議決定した。
 原発と無縁の「新電力」まで含めて送電線使用料(託送費)に転嫁し、2020年度から約40年間、毎年600億円ずつ集めるという。
 この金額は「原発事故前に確保されていなかった賠償の備え」だそうだ。要は「事故前までの電気代は事故対応費を含まず、国民は安い電気を使ってきた。その間に集め損ねた事故対応費の分を、これから国民に払ってもらう」という趣旨である。
 不憫なのは原発事故の後に生まれ子どもたちや、まだ生まれてもいない未来の世代だ。
 一度も「安い電気」の恩恵を受けじ、ツケを払う義務だけ負わされる。
 電気代の名を借りたこのツケ回しは、2060年ごろまで続く。そのころ、原発事故の年に生まれた子どもは50歳目前。事故と無縁の世代が日本を支えているだろう。
 そこに、なを半世紀も前の事故の請求が届く。理由を問えば「事故の前に確保されていなかった備え」という答え。
 「なんの話?」。私なら、きっとそう問い直す。
 しかし、国はそれを平気でやってのける。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「青森県六ケ所村。「核燃料サイクル」の中核施設、日本原燃の再処理工場は18年度上期の稼働をめざす。建設費2.2兆円。
 菊川恵子さん(68)はこの村の開拓地で育った。中学を卒業後、集団就職で上京。家庭を持ち、首都圏で暮らしていたが、1990年に帰郷する。再処理工場の建設をやめさせたい。そう思ったからだ。
 「ふるさとを汚したくない、子どもたちがふつうに帰れる村にしておきたい」
 日本の原子力開発は黎明期から、核燃料サイクルの実現を国策に掲げた。原発の使用済み核燃料から再処理工場でプルトニウムを抽出、高速増殖炉の燃料にして、使った以上のプルトニウムを生み出す。
 その「夢」の物語が昨年12月21日、未完のまま幕を閉じる。政府は高速増殖原型炉{もんじゅ}(福井県)の廃炉を決めた。
 それでも政府は「核燃料サイクルは堅持」をうたう。原型炉の開発にさえ失敗したのに、一歩すすんだ実証炉の建設を目指す。
 しかし、その実証炉をいつ、どこにつくるかとなると「方向感はない」(経済産業省)。
 具体的な計画も費用もみな「未来」というブラックボックスに丸投げだ。
 「原子力は支離滅裂。若い人たちはそのことを知り、新しい道を開いてほしい」菊川さんは、そう願う。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「「原子力は、ひとつの世代だけではどうにもならない技術。「世代間の公平」といくら言っても、必ず破綻する」
 明治大学の勝田忠広・准教授(原子力政策)は、こう話す。
 原発事故の費用負担は未来の世代に及ぶ。
 高速炉の実証炉の建設も、費用を負担するのは未来世代だ。
 使用済み核燃料から出る「高いレベル放射性廃棄物」に至っては、10万年も人間社会から遠ざけておかなくてはならない。
 「今必要なのはそのことを、将来の費用を負担する若者や子どもたちに説明すること。
 原子力を推進してきた人たちは、彼らの目を見ながら、説明できますか」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「政府は原発事故の賠償や廃炉などの費用が21.5兆円に上ることを明らかにした」とのこと、
 「そして、政府は20日、賠償費用のうち2.4兆円を国民に電気代を通して払わせる「奇策」を閣議決定した。原発の無縁の「新電力」まで含めて送電線の使用料(託送料金)に転嫁し、2020年から40年間、毎年600億円づつ集める」とのこと、等々を知った。推進してきた人々は何の責任も取らないまま、一度も「安い電気」の恩恵を受けたことのない世代にツケを払う義務だけ負わせる。そんなばかな!
 無理が通れば道理が引っ込むを「地でいくような」話だ。こんな内閣や政府を変えなければならないのだが?
 まず、脱原発の世論を高め、政権交代を図るしかないような気がするが?
 何とも歯がゆい!!
 
 
 
by sasakitosio | 2017-01-09 19:17 | 朝日新聞を読んで | Trackback