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by sasakitosio

「活躍」の不毛<日本を世界の真ん中で輝かせる、との首相の年頭所感?核・戦争絶滅宣言でもしますか!!>

1月8日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・山口二郎氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「安倍首相の強権政治は今年も留まるところを知らない。この数年、われわれに希望を示してくれた天皇陛下の新年感想はなぜか取りやめになり、首相の年頭所感なるものがNHKニュースで年明け早々伝えられた。
 何様のつもりだとあきれるしかないが、その所感でいわく、日本を世界の真ん中で輝かせるとの決意。
 首相はAKB48がよほどお好きのようだが、政治とショウビズネスは違う、」と切り出した。
 つづけて筆者は、「この政権が考える輝きや活躍のイメージについて、最近思い当たることがある。それはJR北海道とJR九州の落差である。JR北海道は経営難ゆえに保有する線路の半分以上を放棄したいと言い出した。そもそも北海道の鉄道を民間企業が経営するのは無理なのだが、国はJR北海道と地元自治体の努力で解決せよと、何ら支援の姿勢を示さない。
 地域住民の足や貨物輸送の基盤として本来の仕事をすることについて誠に冷淡である。
 他方、JR九州は鉄道からの収入は全体の4割以下で、不動産やホテル事業で稼ぎ、これは優等生としてもてはやされている。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「政府の任務の大半は、まじめに生きる庶民の生活や仕事を支える裏方の仕事である。
 世の中を支える地道な営みを儲からないという理由で切り捨てていけば、誰も活躍できない不毛な社会ができるに違いない。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「ここ数年、われわれに希望を与えてくれた天皇陛下の新年感想」との指摘は、確かにそうだった、と思った。
 たまたま、恒例の年末年始の外国ひとり旅で、今回の年末年始はサンクトぺテルブルグで、エミルタージュ美術館でレオナルドダビンチの絵の前に立ち、エカテリーナ宮殿で大黒屋光太夫が皇帝に謁見したといわれる「黄金の間」に立っていた。だから、不幸(幸い?)にもNHKニュースで年明け早々伝えられた「首相の年頭所感」を見ていない。
 が、筆者のこの欄の指摘で、その所感で首相が「日本を世界の真ん中で輝かせるとの決意」を述べられたことを知った。それは歓迎すべきことだと、わたし的には思った。が、何をして「世界の真ん中」で日本と日本人が輝けるのか、そこのところを、明確にして欲しいと思った。でなければ、最高権力者としてその道筋を明らかにしてくれなければ、庶民の願望と同じではないか。庶民の希望と、首相の発言の違いを是非明確にしてほしいと、願望したい。
by sasakitosio | 2017-01-08 15:01 | 東京新聞を読んで | Trackback