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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

長期停滞と財政出動 < 拡大するのは格差だけ、増えるのは国の借金だけでは?日本はその先進国では?>

 11月17日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「次期米大統領のトランプ氏の選挙公約がどう政策に具体化されるのか、見通しがたい。
 2百万人の移民犯罪者の国外追放、2千万人の貧困層のオバマケア(米国の国民医療保険)取り消し、二千マイルのメキシコ国境の壁などは実現可能とは、思われない。訴訟や世論の避難、サボタージュなどの多くの抵抗運動が起きるはずだ。
 他方、超大型減税、金融・環境・労働の規制緩和、軍事費拡大、道路・橋梁・空港へのインフラ投資などは実行可能だ。」と切り出した。
 続けて筆者は、「しかし、短期的には好景気に転じても、成長率が倍増して税収が増え、相対的に政府債務が縮小して財政赤字は解消するといったシナリオはありそうにない。先進国に共通した人口減少や生産性低下の病から米国も自由でないからだ。
 米新政権は新自由主義からグローバル化だけを取り除き、大企業・富裕層優遇、ウォール街との癒着、格差拡大といった結果を生むはずだ。」と指摘した。
 最後に筆者は、「日本はどうか。アベノミクス第二弾は黒田日銀に見切りをつけて、財政主導・日銀支援と「一億総活躍」による成長で2020年ごろに名目600兆円達成が可能だとするが、信じる者は誰もいない。
 日本の在成長率はせいぜいゼロ%台前半だからだ。
 虚構の数値目標で国民の目をくらまし、背後で保守的な権威主義と大衆迎合で統治するのは安倍政権の方が先輩なのだ。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 次期大統領トランプ氏の選挙公約で「超大型減税、金融・環境・労働の規制緩和、道路・橋梁空港へのインフラ投資などは実行可能だ」と、筆者は教えてくれる。
 一方で、訴訟や世論の避難、サボタージュなどの抵抗運動で「200万人の移民犯罪者の国外追放、オバマケアの取り消し、2000マイルのメキシコ国境の壁の実現は可能とは思わない」とも教えてくれる。
 そして、「米新政権は新自由主義から、グローバル化だけ取り除き、大企業・富裕層優遇、ウォール街との癒着、格差拡大といった結果を生むはずだ」と教えてくれる。当たっているように思えた。
 トランプ氏に格差解消を期待して「投票」した、失業者や貧困層は、早晩大いなる失望を味わうことになると、思った。 
 
by sasakitosio | 2016-11-18 06:06 | 東京新聞を読んで | Trackback