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by sasakitosio

中国退役軍人 国内不安が垣間見える<退役軍人も生活苦・生活不安で、デモ?中国のハナシですが!?>

 10月25日付朝日新聞社説に、中国退役軍人のデモのことが載った。
 今日はこの社説に学ぶことにした。
 まず社説は、「中国の国防省など軍中枢は、北京の中心部で周囲を威圧する巨大なビルの中にある。
 その周りを、大勢の迷彩服姿の退役軍人が取り囲むという前例のない出来事が今月あった。
 その規模は数千人に達したともいわれ、彼らは軍歌を歌い、待遇改善を要求した。
 軍備の拡張など対外的に国の威信を高めることには巨費が投じらるのに、それを支える一人ひとり暮らしと尊厳は軽んじられている。そんな訴えのように聞こえる。
 軍人は若返りのため毎年数万人規模で退役させうえ、習近平政権が旗を振る軍改革のもとで陸軍を中心に兵員の大幅削減が進み、綱紀の締め付けも厳しい。」と切り出した。
 続けて筆者は、「一方で再就職のあっせんや年金支給などは脆弱だ。
 これまで基本的に地方政府に対応を委ねていたが、財政に余裕がなく、国有企業など再就職先を用意するのも難しくなっている。不満が噴き出すのは自然の流れだろう。
 もちろん純粋な抗議行動とも言い切れない。各地から一せいにに集まり、統率のとれた行動をしていた点から見れば、高いレベルの軍関係者が関与している可能性が考えられる。
 軍の内部は必ずしも一枚岩ではない。
 習政権の軍改革をよく思わない勢力が仕掛けた反撃、との見方は成り立つ。
 しかし、かりに権力闘争の要因があったとしても、多くの退役軍人が生活苦に直面している事実は変わらない。
 これらは軍人に限った問題ではないだろう。
 社会保障の制度は不十分で、所得の差を縮めるための税制による再分配も弱い。最近の大都市でのでの不動産価格の高騰は、持つものと持たざる者との格差の再拡大を助長している。」と指摘した。
 最後に社説は、「「社会主義市場経済」の名のもと、経済的な公正さへの取り組みにおいて、歴代政権はほぼ無策に等しかった。
 そもそも街頭に出て公然と団体行動を取るのは、自らの訴えを代弁する者がなく、政策に反映させる回路がほかにないからだ。実はこれまでも国内の各地方都市では、同様の抗議活動が繰り返されていた。
 大胆な宇宙開発やアジアインフラ銀行の設立など、国内外に躍進ぶりを宣伝する中国だが、その足元では、幅広い国民の生活不安と格差が社会の不安要因として、くすぶり続けている。
 退役軍人による集団行動は、中国が抱え続けている国内問題の根深さを物語っている。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「中国の国防省など軍の中枢のある北京の中心部の巨大なビルの回りを「大勢の迷彩服姿の退役軍人が取り囲む」という前例のない出来事が今月あった」、とのこと、
 「「社会主義市場経済」の名のもと、経済的な公正さへの取り組みのおいて、歴代政権はほぼ無策に等しかった」とのこと、
 「大胆な宇宙開発やアジアインフラ投資銀行の設立など、国内外に躍進ぶりを宣伝する中国だが、その足元では、幅広い国民の生活不安と格差が社会の不安定要因として、くすぶり続けている。」とのこと、等等を知ることができた。
 一党独裁の共産党の行う「市場経済」。中国は、先行き不透明な歴史的実験を行っているのではないか?
社会が安定し、国民が豊かになっても、共産党の一党独裁は継続できるのだろうか?
 ソ連が崩壊したように、中国の崩壊も必然のような気がしてならないが?
 中国崩壊後は、ソ連崩壊と同じように、共通の「民族や宗教や文化」ごとに国家が複数誕生するのではないか?
by sasakitosio | 2016-10-29 16:01 | 朝日新聞を読んで | Trackback