憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

バートルビー <世界一になることが事業目的?社員の幸せ、顧客の満足、世間の評価が大事では!?>

 10月6日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「小説「白鯨」で有名なH・メルヴェルに「書記バートルビー」と言う短編がある。
 19世紀前半の米資本主義勃興期を背景に、ウォール街で成功した弁護士が、事務所の書記の奇妙な言動に困り果てるという内容だ。新入りの書記は初めこそ熱心に筆写に励むが、「その気になりません」といって仕事を断り始め、この文句であらゆる会話や社会関係から退いてしまう。
 最後には、食事さえ断って衰弱死する。」と切り出した。 
 つづけて筆者は、「自閉症や統合失調症の診断を含めて、多くの論評があるが、この書記は実は語り手の弁護士の分身だという解釈は興味深い。当時米国では資本主義を支える法体系(善良な管理者の注意義務に相当する法理など)が整備され、合理的経済人が社会的規範として成立しつつあった。」と指摘した。
 最後に筆者は、「単純作業に倦んで生気のない顔で「その気にならない」と機械的に繰り返す書記は、法と貨幣の制度に現われた非人格的な強制力を映し出すと同時に、受動的だが徹底した抵抗(退却?)の可能性も表している。
 世渡りに慣れた弁護士も、意識下では制度への疑念と生の不安でいっぱいなのだ。
 かって業界で世界一になることが事業目的だと公言するアパレル企業トップに、驚いたことがあった。成長や世界一の事業や「一億総活躍」などの背後に、不気味な空虚が広がっている。」として締めくくった。
 読んで、勉強になった。
 「H・メルヴェルに「書記バートルビー」という短編がある。」こと、
 「当時(19世紀前半)の米国では資本主義を支える法体系(善良な管理者の注意義務に相当する法理)などが整備され、合理的経済人が社会的規範として成立しつつあった」とのこと、等等を知ることができた。
 なかで、驚いたのは、「善管注意義務」が資本主義を支える法体系であるとのことだ。
 ということは、日本での法学は、資本主義を支える学問であったことを、はじめて気づかされた。
 「成長や世界一の事業や「一億総活躍」などの背後に、不気味な空虚が広がっている」との筆者の指摘は、今の社会現象をみれば、ストンと理解出来た。
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by sasakitosio | 2016-10-09 19:56 | 東京新聞を読んで | Trackback