憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

フランスの過激派 貧困・治安・・土壌は普遍的<物心ともに、貧しきを憂えず、等しからざるを憂えるか?>

 10月6日付朝日新聞社説下に、「ザ・コラム」と言う欄がある。筆者は、GLOBE編集長・国末憲人氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「パリ市内のカフェのテラスに身を置くなり、男はそわそわし始めた。
「話を聞かれるんじゃないか」。
 周囲を見渡し、不審な人物を見定める。
 隣に来た客には、離れて座るよう頼む始末だ。
 彼はしかし、犯罪者でもなけらば、スパイでもない。
 フリージャーナリストのカリム・バウーズ氏(45)。
 当局の監視や盗聴を警戒するのは、彼がフランスで恐らく唯一、イスラム過激派やテロリストたちと直接接触できる記者であるからだ。
 バワーズ氏は、アルジェリア系移民2世のイスラム教徒。貧しく荒々しい青春時代を移民街で共有した経験が、過激派との交流を可能にしている。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「フランスの大都市郊外には、「シテ」と呼ばれる無機質な高層住宅団地が広がっている。移民系の低所得者や失業者が多く、犯罪や麻薬がはびこりがちだ。
 バワーズ氏は、パリ郊外のシテの一つバシュノワール地区に生まれ、子供のころから日常的に暴力を目にして育った。少年グループのちょっとしたいさかいが流血沙汰に発展する。傷害事件が頻発し、怒り、恨み、屈辱感が交錯する。若者たちは社会に見捨てられたと、被害妄想を抱く。
 「リクルーター(勧誘者)はそんな心の隙間に入り込んでくるんです」
 家族を亡くしたり、犯罪に手を染めたりで不安定な精神状態に陥った人のもとに、親戚や友人のつてを通じてリクルーターが訪ねてくる。悩みを抱える人々の相談に乗り、不満と不安を共有しつつ「国家はあなたになにもしてくれない。今こそイスラム同胞の一員となれ」と過激派にいざなう。
 「彼らは、傷ついた獲物が発する臭いを嗅ぎつけて近寄ります。最初は聞き役に徹し、次に蜜と毒の言葉を使い分けて語りかける。その手法は極めて巧みです」
 バワーズ氏自身も勧誘を受けた。法学博士の学位を得たにもかかわらず就職に苦労し、薄給の配達員として働かざるを得なかった時だ。移民2世への差別だと不満を募らせていた身に、その言葉は響いた。辛うじて踏みとどまったのは「母のおかげです。私は母の愛情をずっと感じて育ちましたから。ただ、この時例えば母を失うなど不幸が重なっていたら、どうなったか」。
 逆にささやきに応じた友もいる。
 近所のサッカー仲間だったサリム・ベンガレム被告だ。若者同士の抗争で相手を死なせ、収監された刑務所内で、リクルーターに出会った。彼はその後シリアに渡り、過激派組織「イスラム国」(IS)の幹部となった。今、欧州のテロ計画を練る中心人物と目されている。
 ベンガレム被告は5年前、イエメンに渡航してアルカイダ系組織の軍事訓練を受けた。これに同行したのが、クアシ兄弟のうちの一人だった。後にパリの風刺週刊誌「シャルリー・エブド」襲撃事件を起こす人物。テロリストの人脈は案外狭い。
 バウーズ氏は、事件前のクアシ兄弟にも取材したことがある。兄弟は孤児で、極貧の少年時代を過ごした。その生い立ちの物語に耳を傾けつつ、バワーズ氏は兄弟の不幸を自らの境遇と重ね合わせたという。」と指摘した。
 最後に筆者は、「フランスの移民街から過激派やテロリストが生まれるのは、イスラム教徒への差別や偏見があるせいだと、しばしば説明される。
 しかし、バウーズ氏はこうした見方を明確に否定する。シテに暮らす移民の子孫たちは、世俗的なフランス社会にすっかりなじみ、イスラム教としてのアイデンティティーを持たなくなっているからだ。
 バワーズ家でも、熱心なイスラム教徒なら口にしない酒類が、毎晩必ず食卓に並んでいた。「「ワインのない夕食は、太陽が昇らない一日のようなものだ。」が父の口癖でした。
 近所のイスラム教徒の家はどこも、クリスマスに平気でツリーを飾っていますよ。イスラム回帰の動きなど実際には起きていないし、誰も望んでいません」
 つまり、イスラム教徒の待遇や権利が問題ではない。
 他の犯罪と同様に、貧困や治安悪化と言った社会問題こそがテロリストを生み出す土壌だと、言うのである。
 「シテの苦悩を30年にわたって国は放置し、秩序の空白地帯を作ってしまった。そこに、すべての原因があるのです」」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 フリーのジャーナリストのカリー・バウーズ氏(45)は、「パリ郊外のシテの一つバシュノワール地区に生まれ、子どものころから日常的に暴力を目にして育った」とのこと、
 「家族を亡くしたり、犯罪に手を染めたりで不安定な精神状態に陥った人のもとに、親戚や友人のつてを通じてるクルーター(勧誘者)が訪ねてくる」とのこと、
 「バウ-ズ氏自身も勧誘を受けた。法学博士の学位を得たにもかかわらず就職に苦労し、薄給の配達員として働かざるを寝なかった時。辛うじて踏みとどまったのは「母のおかげです」」とのこと、
 バワーズ氏は、「バワーズ家でも、熱心なイスラム教徒なら口にしない酒類が、毎晩必ず食卓に並んでいた。「「ワインのない夕食は、太陽が昇らない1日のようなものだ」が父の口癖でした。クリスマスに平気でツリーを飾っていますよ。イスラム回帰の動きなど実際には起きていないし、誰も望んでいません」と話しているとのこと、等等パリのイスラム教徒の様子を知ることができた。
 また、バワーズ氏の「シテの苦悩を30年にわたって国は放置し、秩序の空白地帯を作ってしまった。そこに、すべての原因があるのです」との指摘は、分かりやすかった。
 筆者の、「つまり、イスラム教徒の待遇や権利が問題なのではない。他の犯罪と同様に、貧困や治安悪化といった社会問題こそがテロリストを生み出す土壌だ」との指摘は、当たっていると思ったし、日本国内での外国人労働者への対応について、大いに参考になると思った。
 
 
 
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by sasakitosio | 2016-10-09 19:26 | 朝日新聞を読んで | Trackback