人気ブログランキング | 話題のタグを見る

憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

 変わる中東和平の仲介者 <戦争の芽が摘まれることはいいことだが、ロシアが仲介者でか??>

 9月18日付東京新聞朝刊社説横に、「太郎の国際通信」という欄がある。筆者は、ジャーナリスト・木村太郎氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「中東外交の主導権が、米国からロシアに移ってゆくようだ。
 ロシア外務省は8日、イスラエルのネタニヤフ首相とパレスチナのアッバス議長がモスクワで首脳会談を行うことで原則的に合意したと発表した。日時は未定だが、米国に変わってロシアが中東和平の仲介役として乗り出すことになった。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「中東和平問題は米国がオバマ政権の誕生以来パレスチナ寄りの政策を取り、またイランとの関係修復を図ったことに対してイスラエルが反発したため和平交渉は頓挫した状態が続いた。
 ネタニヤフ首相は米国で高校生時代を過ごし、イスラエルで最も米国を理解している政治家と考えられていたが、オバマ大統領がイスラエルに入植地の凍結を強く求めたことなどから、個人的な折り合いも悪化したと言われている。
 特にオバマ大統領が両足を机の上にあげてネタニヤフ首相に電話をかけている写真が公開され、これが中東では相手を侮辱する態度だったことから両首脳の関係は決定的に冷却したと伝えられる。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「そのオバマ大統領が1年を残すタイミングで、ロシアのプーチン大統領がネタニヤフ首相を説得した結果今回の首脳会談が実現することになったものだが、その陰でエジプトのシシ大統領の強い勧めがあったと言われている。
 オバマ大統領がいわば「アラブの春」で誕生した政権を軍事クーデターで転覆したシシ政権にたいして批判的で、軍事支援を一時的に凍結した。
 ロシアはその間隙をつくようにエジプトに急接近。プーチン大統領も昨年2月エジプトを訪問して、ナセル大統領時代以来の親密な関係を復活させた。」と教えてくれる。
 さらに続けて筆者は、「ネタニヤフ首相にしてみれば、来る米大統領選でクリントン候補が勝利すれば、オバマ政権の政策が継続することで米国との関係改善は期待できない。一方、トランプ候補の中東政策は不確定要素が多いものの同候補はプーチン大統領を高く評価しており、当選すればプーチン大統領の発言権がますと踏んだことが十分考えられる。
 オバマ大統領は中東和平の実現を「政権のレガシー(遺産)にしたい」と意気込んでいたが、持ち前の「ポリテカルコレクトネス(政治的正当性)」の建前論で、イスラエルとパレスチナの関係を「加害者対被害者」と単純化して対応しようとしたことが裏目に出たと考えられる。」と指摘した。
 最後に筆者は、「また米軍による介入に逡巡している間にロシアの大規模な軍事介入を許し、その結果として中東問題に対するロシアの発言権が増大することになってしまった。
 オバマ大統領は「中東を失った米大統領」という烙印を押されることになるかもしれない。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「ロシア外務省は8日、イスラエルのネタニヤフ首相とパレスチナのアッバス議長がモスクワで首脳会談を行うことで原則的に合意したと発表した」とのことをしった。
 「オバマ大統領が両足を机の上にあげてネタニヤフ首相に電話をかけている写真が公開され、これが中東では相手を侮辱する態度だったことから両首脳の関係は決定的に冷却化したと伝えられた」とのこと。
 「オバマ大統領は「中東を失った米大統領」という烙印を押されることになるかもしれない」とのこと。
 タイミングの悪さというか、運がなかったというか、オバマ大統領にとっては気の毒というしかない。
 ただ、オバマ大統領の「ポリテカルコレクトネス(政治的正当性)の建前論は、世界に通じ、日本の現実にも通じる、優れた理論のような気がするが?
by sasakitosio | 2016-09-19 10:05 | 東京新聞を読んで | Trackback