プーチン大統領訪日 <領土と平和条約で合意?国際司法裁判所の決定尊等の合意だけでも??>
2016年 09月 03日
筆者は、作家で元外務省主任分析官・佐藤優氏だ。
まず筆者は、「今日、ロシア極東のウラジオストクで安倍晋三首相とプーチン大統領の会談が行われる。
この会談の目標は、年内のプーチン訪日についての合意であるが、これはすでに達成されているようだ。
なぜなら、8月30日にロシアのウシャコフ大統領補佐官(国際問題担当)が、プーチン大統領が12月に日本を訪問すると発表したからだ。
ウシャコフ補佐官は、<訪日日程については合意に達しており、日本側の同意を得て発表されると説明した。またロシアは日本と平和条約締結に向けた交渉を続ける用意があると述べた>=本紙8月30日電子版。と切り出した。
つづけて筆者は、「歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の帰属に関する問題を解決して平和条約を締結することについては、プーチン大統領も2001年イルクーツク声明で明示的に合意している。
従って、12月に山口県において行われることになるであろう安倍・プーチン会談で北方領土問題について話し合われることは確実だ。
プーチン大統領としては歯舞群島、色丹島を日本に引き渡すことについては覚悟ができている。
しかし、国後島、択捉島についてはロシア領であり、日本に返還する必要はないという立場を貫くであろう。
日本側としては本質的な妥協をせざるを得なくなる。
どのような腹案が日本政府にあるのかが全く見えてこない。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島の帰属に関する問題を解決して平和条約を締結することについては、プーチン大統領も2001年3月のイルクーツク声明で明示的に合意している」とこことを、あらためて知った。
領土問題は、合意で出来ることがベスト。内容の如何を問わずと行きたいが、結果のいかんにかかわらず異論は出るもの。だから、異論を抑え込むためには、良くも悪くも政権が超安定していないとできない技のような気がする。
プーチン大統領の覚悟が外務省筋で読めるとしたら、日本政府は合意に向けた腹案を用意しているののかもしれない。ここは合意で領土問題を解決できることは期待したい。でなければ、少なくとも、国際司法裁判所の決定を双方が尊重し従う旨の「合意」ぐらいができるといいのだが。