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by sasakitosio

過酷な天皇制  <年を重ねての慰霊、平和と非戦への祈り、日本の為政者に呑ませたい「爪のあか」!>

 8月15日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、看護師・宮子あずさ氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「71回目の終戦記念日を前に、天皇は生前退位への強い気持ちをビデオメッセージで表明された。
 人間としての天皇は、神話で固められた神ではない。国民それぞれが自分の物語を重ね、解釈する余地がある。
 わたしの目に映る天皇は、父親の名の下に命を落とした多くの人の慰霊を行う人。昭和天皇の長男として生まれた運命は、単なる偶然であり、彼自身の選択ではない。にもかかわらず、責任はついて回る。国内外の戦跡を回っての慰霊に、その責任の取り方を思う。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「以上が私の天皇解釈。
 この物語を前提に、私は慰霊と平和の祈念に専心する天皇に対し、敬意を抱いている。
 その上で、あのメッセージを聞いたとき、「もう開放して差し上げたら」と思わずにいられなかった。
 天皇をめぐる現在の制度は、あまりにも過酷ではないか。年を重ね、自分が思うように役割が果たせなくなっても、引退が許されない。メッセージからは衰えへの不安や苦悩が伝わってきた。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「そして気の毒なのは天皇だけではない。将来皇后となる女性も、とても幸せには見えない。
 男子の出生が至上命令の人生など、この先、誰が望むだろうか。男女平等の時代に、あまりにも逆行し過ぎている。
 天皇制の維持にはさまざまな無理がつきまとう。
 継続の可否を含め、根本的な検討が必要なのではないか。」として締めくくった。
 読んでためになった。
 筆者の「私は慰霊と平和の祈念に専心する天皇に対し、敬意を抱いている」の思いは、よく分かった。
 戦争を天皇に進言し、実行した「政治家や軍人」の末裔の姿が、まったく見えないのに、天皇は国内外の戦跡を回っての慰霊を継続しておられる。
この天皇の行為は、平和運動であり、非戦運動であるような気がする。
 また、筆者の「天皇をめぐる現在の制度は、あまりにも過酷ではないか。」との指摘、
 「天皇制の維持には、さまざまな無理がつきまとう。継続の可否も含め、根本的な検討が必要ではないか」との指摘、等等はその通りだと思った。
by sasakitosio | 2016-08-16 06:22 | 東京新聞を読んで | Trackback