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by sasakitosio

英離脱とルパンの憂鬱<「独仏」・「独ポーランド」共通歴史教科書づくり、平和共存のお知恵!?>

 7月12日付東京新聞朝刊11面に、「論説委員のワールド観望」という欄がある。
 筆者は、熊倉逸男氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「ルパンを通して欧州の近現代史を振り返ってみたい。
 アニメで人気の三世ではなく、フランスの本家本元、アルセーヌ・ルパンのことだ。
 第一次大戦前後に書かれた一連の物語には、当時の欧州の対立が色濃く反映している。
 大戦が始まると、ルパンは怪盗を「休業」して、医師の資格を生かし軍医として従軍する。
「ぼくはいま、怪盗ではない。愛国者なのだ」(「ルパン大作戦」モーリス・ルブラン原作、南洋一郎文)と、志願の動機を語る。
 フランス人女性捕虜救出のため、ルパンは直接、ドイツ皇帝との談判に赴く。捕虜の解放に応じたドイツ皇帝は,規律を重んじる軍指導者として描かれたいる。」と指摘した。
 つづけて筆者は、「ドイツが大戦で敗れた後、追放された皇帝をルパンが訪ねた。悠々自適の生活で穏やかな表情だった。やっと平和が訪れたような、安堵を感じさせた。
 しかし、フランスは、ナチスが政権を握ったドイツと、再び世界大戦を起こし、さらに悲惨な結末を招いた。
 今度こそ争いに終止符を打とうと、進められてきたのが欧州統合だった。
 欧州連合(EU)による枠組み作りの一方で、意識の面でも、国同士の垣根を低くする取り組みが進んだ。
 EUの母体が発足し拡充していった1950年代以降、独仏の歴史家らは共通歴史教科書作りのための委員会を設置、提言をまとめてきた。2006年、高校生を対象とした教科書発刊にこぎつけた。
 11年までに、現代から古代へと時代をさかのぼる順に計三巻が刊行され、教育現場でも採用されている。
 第一次大戦後のフランスによるラインラント・ルール地方(現ドイツ西部)占領については、整然と入境する仏兵士のイラストとともに「ドイツからの賠償」を正当化する仏紙と、飢えるドイツ人の前でごちそうを食べる仏兵士を描く独週刊誌の風刺画を並べ、双方の立場を併記した。
 EU拡大後の08年には、新加盟国となったポーランドとドイツとの間でも、共通教科書作成を目指すプロジェクトが始まった。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「英国は、共通歴史教科書作りに代表されるような欧州統合化には消極的だった。
 EUからの離脱決定は、その姿勢の延長線上にある。
 ルパンは英国の名探偵シャーロック・ホームズとも競い合った。ネルソン総督率いる英国艦隊がフランス・スペインの連合艦隊を破り、ナポレオンの野望を打ち砕いた「トラファルガー海戦」{1805年}の復讐だと意気込んだ。
 しかし、両者のもみあいの中、結婚したばかりのルパンの妻が、ホームズの銃弾に倒れる。ライバルへの敬意は憎悪と憂鬱へと変わった。
 英仏の両雄は決別した。
 英国のEU離脱も、大陸欧州との間に、修復不能な決裂への一撃になってしまうのだろうか。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「今度こそ争いに終止符を打とうと、進められてきたのが欧州統合だった」とのこと、
 「EUの母体が発足し拡充していった1950年代以降、独仏の歴史家らは共通歴史教科書作りのための委員会を設置、提言をまとめてきた。2006年、高校生を対象とした教科書発刊にこぎ着けた」とのこと、
 「EU拡大後の08年には、新加盟国となったポーランドとドイツとの間でも、共通歴史教科書作成を目指すプロジェクトは始まった」とのこと、
 「英国は、共通歴史教科書作りに代表されるような欧州統合化には消極的だった」とのこと、
 等々を知ることができた。
 共通歴史教科書作りが、国民間の誤解を相互に解消する道であり、その教科書を高校生の年代に学習させることの重要性も教えてもらった。
 教科書問題は、国民をまとめる問題であったことを、改めて教えてもらった気がした。
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by sasakitosio | 2016-07-14 06:45 | 東京新聞を読んで | Trackback