憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

不信任が独裁を生むジレンマ <常に第一党、 無党派層の政権が必要かも??>

 7月10日付け東京新聞朝刊4面に、「時代を読む」という欄がある。筆者は、哲学者・内山節氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「現在の国家は、国民に信任されているだろうかと思うときがある。政権を批判するというレベルを超えて、国家自体が信任する必要のないものになってきているのかもしれない。
 たとえば欧州連合(EU)離脱をめぐる、英国の国民投票を見てみよう。
 一般的には、高学歴でグローバルな世界を知っている若い世代が残留を支持し、移民の流入などの目の前に起きていることに反応した人たちや高齢者が、離脱を支持したと言われている。
 確かに世論調査では、18歳から24歳の世代は7割以上が残留を支持し、逆に65歳以上では6割近くが離脱を支持していた。
 ところが投票率を見ると24歳以下は3割台だったという調査結果もあり、65歳以上だと8割近くになっている。この数字を見ていて疑問が出てくるのは、高学歴で全体的なことを見通すことがとされている若い世代が、なぜ低投票率なのかということである。
 今回の国民投票では、どちらが勝つにせよ僅差であることが分かっていた。それなら状況を見通せる残留支持の若い世代が、もっと投票していても良いはずである。だがそうではなかった。
 このような結果が出てくるのは、若い世代にとっては、国家がそれほど重要なものではなくなっているからではないだろうか。
 実際欧米のビジネスマンやIT技術者のようなエリート層は、国境を超えて仕事をしている。
 自分の所属している国がすべてではないのである。しかも資産を増やす過程では、パナマ文書からも垣間見られるように、タックスヘイブン(租税回避地)を使って、国境を超えた資産運用がなされたりする。要するに自分の活動にとっては、自国がどうなろうとも、そのことは絶対的な重要性を持たないのである。
 英国の国民投票は、中下層の大衆の反乱によって離脱が決まったと解説されているが、実際には、エリート層とそれに同調する人たちの反乱が起きているのではないだろうか。
 だがそれは、かってのような社会全体の改革を求める反乱ではない。国の在り方は自分にとって重要ではないという「反乱」がすすみ、それに同調する人たちの裾野が広げられていく。」と指摘した、
 最後に筆者は、「そういう動きが先進国では一般化してきている。米国の大統領選擧はニュースで
見る限り盛り上がっているように見えるが、最近の投票率は大統領選で50%台、国会議員の選挙だと40%前後である。
 だがそうなればなるほど、組織票を持っているところが選挙に勝ち、「民主的な制度の下での独裁」がすすんでいく。人々の意識のの中で国家の価値が低下し信任をする必要性のないものになっても国家は存在し、その政策によって私たちは影響を受ける。
 人々の意識が離れていくというかたちで起っている国家の空洞化が、逆に独裁的な政府を成立させるのである。
 直視しなければならないのは、現代世界に広がっているこのジレンマなのではないだろうか。
 おそらく、この問題の解決は、日常的に関わる世界に権限を委譲する以外にはないだろう。
 地方分権、地域主権を徹底する道である。
 とともに、空洞化し、独裁化していく国家と向きあう作法を、私たち自身も確立しなければならなくなっている。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「政権を批判するというレベルを超えて、国家自体が信任する必要のないものになってきているのかもしれない」という指摘、
 「実際欧米のビジネスマンやIT技術者のようなエリート層は、国境を超えて仕事をしている」との指摘、
 「要するに自分の活動の場にとっては、自国がどうなろうとも、そのことは絶対的な重要性を持たないのである」との指摘、
 「人々の意識が離れていくというかたちでおこっている国家の空洞化が、逆に独裁的な政府を成立させるのである」との指摘、
 「空洞化し、独裁化していく国家と向きあう作法を、私たち自身も確立しなければならなくなっている。」との指摘、等等大いに考えるヒントを得ることができた。
 資本のグローバル化と同時に、欧米では労働のグローバル化が起きている。
 欧米・EUでは、同じアルファベットの文字を持ち、同じキリスト教という文化をもち、国境の垣根が低いことが改めて分かった。
 振り返って、日本はどうだろう。資本のグローバル化にさらせれるが、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字の四種の文字を駆使し、象徴天皇があり、ヒンズー教のように多様な神仏が混在し、日本人の「労働や人」のグローバル化は、世界一難しいような気がする。
 なかで、国家の空洞化は確実に起きている。無党派層が、いつも最高に多いということは、それを物語っている。
 筆者指摘の「国家の空洞化が、逆に独裁的な政府を樹立させる」という、このジレンマを克服するには、国民総背番号を活用し、情報機器・技術の進歩を生かし、代議員制をやめて直接民主制に変更するのも、一策かもしれない、と思っている。
[PR]
トラックバックURL : http://sasakitosi.exblog.jp/tb/23289203
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by sasakitosio | 2016-07-12 06:39 | 東京新聞を読んで | Trackback