移民と難民問題 世界連帯へ5つの提案 <世界連帯の危機、それって国連の危機では!?>
2016年 05月 15日
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「戦争、人権侵害、開発の遅れ、気候変動、自然災害が故郷を離れる人をかてないほど増やしている。
6千万を超える人びと(その半数は子どもだ)が、暴力や迫害から逃れ、難民や国内難民となっている。
加えて2億2500万の人々が、より良い機会を求めて、あるいは生き延びるため、移民になっている。
これは数の危機ではなく、世界の連帯の危機だ。
難民の9割は途上国が受け入れている。8か国に世界の半数以上の難民が集中している。
そして、たった10か国が、こうした国々の窮状を緩和するための国連予算の75%を拠出しているのだ。
公平に責任分担すれば、受入国で危機はおこらないはずだ。
私たちには助けるすべがある。
何をすべきかも分かっている。
しかし恐怖と無知が邪魔し、理性よりも、外国人嫌いが声高に叫ばれている。」と切り出した。
続けて筆者は、「9月19日、国連総会は、この問題でハイレベル会議を開催する。国際社会がこの機会を生かせるよう、私は「安全と尊厳のために」と言う報告書を発表し、提案を行った。
提案の第一は、我々がみな同じ人類であると認識することだ。
何千もの人が地中海やアンダマン海、アフリカなどで命を落としている。難民や移民は「他人」ではなく、人類の家族の一員だ。
第二に、難民や移民は脅威ではなく、経済成長や発展に貢献してくれる人たちである。
第三に、政治やコミュにティーの指導者は差別に反対する声を上げ、恐怖を煽って票を稼ごうとする者に抗する責任がる。
第四に、避難の原因への対処にもっと関心を払うべきだ。昨年国連で合意された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」は強力なツールだ。
第五に、人々の大規模な移動にうまく対応する国際システムを強化する必要がある。各国は1951年の難民条約を含め、国際的な法的義務を順守しなけらばならない。密航業者や人身売買業者の取り締まり強化も急務だ。より秩序だった合法的ルートの確立が欠かせない。」と指摘した。
さらに筆者は、「私が5月23、24日にイスタンブールで開く「世界人道サミット」では、各国から新たなコミットメントを追及する。国連総会での9月19日の会議では、最も緊迫した難民や移民問題の解決に向けた方向性を示し、各国首脳が地球規模の協力を示せるものと期待している。」という。
人類は数千年にわたり、移動を繰り返してきた。それは今後も続くだろう。
迫害や暴力から逃れて来る者には保護を与え、難民や移民が新たな社会に貢献する機会を担保する。
そうすることによってのみ、私たちはより繁栄し、より公平な未来を手にすることができるのだ。」として締めくくった。
読んで勉強になった。
「6千万を超える人々(その半数は子どもだ)が、暴力や迫害から逃れ、難民や国内避難民となっている」とのこと、
「2億2500万人の人々が、より良い機会を求めて、あるいは生き延びるため、移民になっている」とのこと、
「難民の約9割は途上国が受け入れている。8か国に世界の半数以上の難民が集中している。」とのこと、
「10か国が、こうした国々の窮状を緩和するための国連予算の75%を拠出している」とのこと、
等々を知ることができた。
筆者の提案している「5項目」は、是としたうえで、難民・移民の人たちが、国を捨てないで、国に残って「国を改革」する「道」、国民に捨てられる「国」を、国際的に制裁を科したり、「解体」する「道」はないものだろうか? ふと、考えた。
また、この問題が、解決できるのかどうかに、国連の存在意義、組織の有効性の是非が、掛かっている、と思うのだが。
また、二次世界大戦の戦勝国中心の国連組織が、戦後70年余の人類の歴史を経て、賞味期限も消費期限も来ているのではないだろうか?
そして国連に変わる、新しい組織を、誰がどのようにして作れるのか、そこが問題だが。残念ながら、いまだ解らしきものは、姿を現していないような気がするが?