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by sasakitosio

民衆とマネー資本主義 貧富の格差正さねば <資本主義の消費期限切れ?>

 4月30日付東京新聞社説に、マネー資本主義のことが載った。
 今日は、この社説を学習することにした。
 まず社説は、「若者や弱い立場の人々を苦しめている貧富の格差。それを正そうという新たなうねりが日本はもちろん、先進国で広がり始めています
 重厚な低音の声優として活躍した大平透さんが先日、86歳でなくなりました。白黒テレビに子どもたちが噛り付いたころはスーパーマン。バブル経済が崩壊した1990年代にはテレビアニメ「笑ゥせぇるすまん」、喪黒福造の不気味な語りが印象的でした。
 曰く「この世は老いも若きも男も女も、心のさみしい人ばかり、そんな皆さんの心のスキマをお埋めいたします・・」と切り出した。
 つづけて社説は、「3年前の2013年、忘れたこのセリフを呼び覚まされる事件がありました。人気漫画「黒子のバスケ」を並べる書店や関連イベントの会場に脅迫文を送りつけた容疑で36歳の派遣社員の青年が逮捕された。
 希望の進学がかなわず、年収が200万円を超えたことがないという青年は裁判で「手に入れられなかったものをすべて持っている作者のことを知り、人生があまりに違いすぎると愕然とした」
 「負け組に属する人間が、成功者への恨みを動機に犯罪に走る事件は、今後の日本で頻発するかもしれない」と述べたのです。
 バブル崩壊後、企業のリストラが進み非正規でしか就職できなかった若者に広がる失望、無力感、そして妬み・・・修復できないほど広がった心のすきまとは社会の断裂ではなかったでしょうか。
 あの事件から3年。止まらない格差の拡大は社会の大きな課題となり論議が広がっています。国内はもちろん、米国でも欧州でも。
 91年に冷戦が終結してから25年。当初は独裁や全体主義に対する民主主義の勝利と称賛されました。
 ところがリーダーの米国をはじめ民主主義の先進国で貧富の格差はどんどん広がります。
 膨張するマネー、資本の力は「冷戦に勝利したのは民主主義ではなくて資本主義・・」とさえ言われるようになりました。その金融資本主義も08年のリーマン・ショックで力を落とし、今二つの壁に見直しを求められています。」と指摘した。
 さらに社説は、「ひとつは長期停滞の可能性です。
 資本主義は発展するにつれて欲望が緩和し、収益のあがる投資先がなくなって長期停滞するーー
 かって経済学者のケインズはこう指摘しました。
 最近では資本主義の終焉も耳にします。
 もうひとつは格差に立ち向い、不公正を正そうとする民衆からのうねり、新たな波です。
 格差社会の象徴になった米国の大統領選挙では、格差と不公正の是正を訴えるサンダース候補が支持を集めています。その主張の一つが「大銀行解体論」です。
 大銀行に集まる巨額マネーは少しでも利益のあがる投資先を求めて世界のあらゆる商品、市場を投機を対象に右往左往し、時に破綻し、暮らしの土台である経済を根底から揺さぶります。巨大銀行を分割して金融バブルを防ぐのが解体論の狙いです。米国の中央銀行のひとつ、ミネアポリス地区連銀の総裁も同じ考えを表明するなどウォール街も無視できない動きになりつつあります。
 不公正を正す動きも出てきました。富裕層の脱税の抜け道になっているタックスヘイブン(租税回避地)の実態を暴く「パナマ文書」です。
 新たなうねりは日本でも見え始めています。
 バブル崩壊から20年の09年、民主党が掲げた「コンクリートから人へ」は多くの共感と期待を集め、政権交代が実現しました。
 新政権は未熟で、国民の期待は失望に変わり、自公政権が復活。企業収益重視の旧来型の政策で経済を立て直そうとしますが、消費が伸びず行き詰まっています。
 そのはずです。格差が広がれば富める者はもう買うものがなくなり、貧しいものは節約するしかないからです。」と指摘した。
 最後の社説は、「格差是正を求める声が高まる中、国民の審判を受ける参院選挙を前にした安倍晋三首相は、同一労働同一賃金や介護、保育士の給与引き上げなど人への投資を重視した政策へと転換せざるをえなくなっています。
 「笑ゥせぇるすまん」では客は心のスキマを埋めてもらう代わりに交わした喪黒福造との約束を守れず、家庭が崩壊したり犯罪に走るという悲劇の結末を迎えます。人間の弱さ、愚かさを浮き彫りにするストーリーです。
 でも格差と不公正が生み出す心のすきまは私たちの手で社会の力 で埋めなければなりません。埋めることは出来るはずです。
 それは民主主義の力であり、政治を動かす力であります。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。 
 「バブル崩壊後企業のリストラがすすみ、非正規でしか就職できなかった若者に広がる失望、無力感、そして妬み・・・・修復できないほど広がった心のすきまとは社会の断裂ではなかったでしょうか」との指摘、
 「91年に冷戦が終結してから25年。当初は独裁や全体主義に対する民主主義の勝利と称賛されました。ところがリーダーの米国で貧富の格差がどんどん広がります」との指摘、
 「金融資本主義も08年リーマン・ショックで力を落とし、いま二つの壁に見直しを迫られています」との指摘、等等は理解出来た。
 一つは、長期停滞の可能性で、もう一つは、格差に立ち向かい、不公正を正そうとする民衆からのうねり、新たな波だ、と社説は教えてくれる。
 社会主義国ソ連の崩壊を見て、驚きと共に、ポスト資本主義が社会主義・共産主義でなかったことに、漠然と目標の喪失を感じたものだ。
 なにごとも賞味期限と消費期限があるはずで、我々人類は消費期限の切れた「資本主義」を廃棄処分できない時代を生きているのかもしれない。そんな気がした。
  
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by sasakitosio | 2016-05-02 06:50 | 東京新聞を読んで | Trackback