憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

これから何が出てくるか・・・統幕部内研究

 4月23日付け東京新聞朝刊28面・29面に渡って「こちら特報部」という面がある。今日はこの記事を学習することにした。筆者は、安藤恭子、田原牧両氏だ。
 記事の見出しがすごい。
 「事実上の改憲 射程」、
 「沖縄・下地島空港の基地化」、
 「国家緊急権 導入」、
 「単年度予算を廃止」、
 「PKO5原則 骨抜き」、
 「国主導で兵器生産」、
 「教育にも言及」、
 「国会で制服組の独走抑える追及を」、等等。
 まず記事は、「自衛隊制服組の上級幹部教育機関「統合幕僚学校」が、2011年度にまとめた部内報告研究書。そこに記されていた集団的自衛権の行使容認などの提言はその後、安倍政権によって着々と実現されている(14日付の本欄参照)。提言はそこにとどまらず、改憲も射程に入れている。「偶然の一致」にせよ、これまでの経緯を見る限り、それらを現政権が施策化している可能性は否定できない。(安藤恭子、田原牧)」と切り出した。
 つづけて記事は、「報告書は「諸外国の最新の軍事戦略の動向に関する調査・研究」研究成果」。
 統合幕僚長への決裁文書には「将来の防衛諸計画策定の資とすることを目的とし」と書かれている。
 中国の軍事的脅を前提に、それへの対抗上、米国防総省が2011年打ち出した「統合エアシーバトル構想(JASBC)への自衛隊の積極的な貢献を提言の骨子としている。
 そのために集団的自衛権の行使容認をはじめ、武器輸出の解禁、国連平和維持活動(PKO)での武器使用基準の緩和、民間人「徴用」などを提言。
 これらはその後誕生した安倍政権により、実現された。
 だが、提言内容はそれらにとどまらない。事実上の改憲も示されている。
 その一つが戦争や内乱、大災害の際に憲法を一時停止し、内閣が国会の関与なく、法律に等しい政令を出せる国家緊急権(緊急事態条項)の導入だ。
 提言には「我が国においても、「国家緊急事態法」を整備し、有事において、防衛省が他省庁等を活用して任務を遂行できる態勢を整えることが望まれる」とある。ここでの「等」という完了用語は自治体や民間を指すとも読める。だとすれば、想定されるのは国家総動員体制の構築だ。
 自民党は12年の憲法草案で緊急事態条項の新設を明記した。熊本県などでの地震発生の翌日、菅義偉官房長官は同条項の設置について「極めて重く大切な課題」と意欲を示した。
 予算の単年度主義についても「防衛費に関しては単年度予算要求方式を廃止し・・・」と提言している。
 憲法86条は「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない」と定めている。
 単年度ごとでは高額な兵器の一括発注がしにくく、兵器産業も生産計画が立てにくい。戦前の反省もあって、86条は軍備増強の歯止めになってきた。
 ただ、財政法は例外として、複数年度にまたがる国庫債務行為を認めている。
 防衛省はこれを使い、兵器を購入してきた。昨年4月には、その期間を従来の5年から10年に延ばす防衛省調達特措法が成立している。
 だが、例外扱いは変わらず、その憲法による制約の撤廃を提案している。
 提言は沖縄についても触れている。
 宜野湾市の米軍普天間基地移転問題については「15年以上も進展のない基地移転は、アメリカ側の疑念と諦念を招き、日米同盟の大きな障害」と判断。
 名護市辺野古の米軍新基地を念頭に「十分な住民保障(原文通り)と沖縄県に対する産業インフラの振興(中略)税制上の優遇等」を訴えている。
 加えて「米側にはいっそうの(県民の)雇用の拡大」を求め、「予算は我が国負担であるため、米側も取り組みやすい施策である」と説明している。
 部内研究では、朝鮮有事に端を発した米中の軍事衝突や台湾有事を想定している。
 九州南端から台湾までの南西諸島を「主戦場」と位置づけ、この地域での日本の防衛力強化の必要性を強調している。
 沖縄県与那国島に先月、陸上自衛隊の「与那国沿岸監視隊」が復帰後初めて編成されるなど「南西防衛」は現実に進んでいるが、提言ではさらに、那覇市に司令部を置く陸自第15旅団の師団への昇格や、下地島空港(宮古島)の自衛隊基地化がうたわれている。
 同空港には、民間パイロット訓練場として使用されてきた3千メートルの滑走路があり、以前から軍事利用がささやかれてきた。01年には米国の有力シンクタンク「ランド研究所」が、米軍基地の候補地として下地島を上げている。
 日米両国は昨年再改定された防衛協力の指針(ガイドライン)に沿って、平時の自衛隊と米軍の運用一体化を進めている。仮に航空自衛隊が下地島に拠点を置けば、米軍への便宜も図れるという見方がある。
 ほかにも積み残されたままの提言がある。「PKO参加5原則の見直し」もその一つだ。
 提言ではPKOを米軍を日本につなぎ留める手段と位置づけたうえ、「(PKO)への参加拡大のためには、任務の拡大、地域の拡大及び規模の拡大を伴うためPKO参加5原則の見直しが望まれる」と説く。
 5原則のうち、武器使用基準は昨年の改正PKO協力法で「駆け付け警護」などが認められ、事実上緩和された。
 しかし、参加条件として、紛争当事者間で停戦合意が成立していることや、派遣先国と紛争当事者の同意が必要といった原則はまだ生きている。
 こうした原則が「PKOへの参加拡大の足かせ」とされ、骨抜きにされていく可能性は否定できない。
 同盟国軍の間で物資や役務を融通し合う物品役務相互協定(ACSA)については、日本は米国や豪州と締結済みだが、韓国とはまだだ。韓国世論の反対が強いためだが、この早期締結も提言されている。
 さらに、国が防衛産業の再編・育成を促す必要性を指摘している。国産の戦闘機開発を目指し、防衛省の発注で三菱重工業などが製造したステルス実証機「X-2」が22日、初飛行を果たした。国が民間の軍需技術や武器輸出の促進を図る動きは今後も加速することが予想される。
 不気味なのは、提言が軍事だけでなく、教育にまで言及している点だ。
 「国民全体の安全保障観を確立するためには、まず、公教育における周知に取り組むこと。」
 「盲目的戦争反対、成田闘争の正当化等国策妨害を教育するのではなく」などである。
 ちなみに成田空港建設問題では1995年、首相が住民に強硬姿勢を謝罪している。
 東日本大震災の米軍支援による米軍に対する世論の「好感の高まり」を評価するくだりでは「震災利用の」意識も見え隠れする。」と教えてくれる。
 最後に記事は、「軍事評論家の前田哲男氏は「内部研究が示すJASBCへの自衛隊の作戦参加は政府の方針を超えており、日米中の全面戦争を意味するもの。外交上の配慮なく、文民統制の観点から問題がある」と指摘する。
 自衛隊統合幕僚会議などが63年に極秘に行った図上演習「三矢研究」を想起させるという。
 これは「第二次朝鮮戦争」を想定、徴兵制や戦時立法を検討したもので、暴露された後、国会で厳しく追及された。
 前田氏は「このような行き過ぎた議論が、制服組の提言として当然のように社会に定着し、なし崩し的に政策として醸成されることが怖い。
 あらためて国会で中身を徹底的に検証、追求するべきだ」と語った。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「自衛隊制服組の上級幹部教育機関「統合幕僚学校」が2011年にまとめた部内研究の報告書。」があり、「報告書は「「諸外国の最新の軍事戦略の動向に関する調査・研究」研究成果。統合幕僚長への決裁文書には「将来の防衛諸計画策定の資とすることを目的とし」と書かれている」とのこと、等を初めて知った。
 提言の骨子は、「中国の軍事的脅威を前提に、それへの対抗上、米国防省が2011年に打ちだした「統合エアシーバトル構想(JASBC)への自衛隊の積極的な貢献」とのこと、
 提言には「我が国においても、「国家緊急措置法」を整備し、有事において、防衛省が他省庁等を活用して任務を遂行できる態勢を整えることが望まれる」とある」とのこと、
 また、「予算の単年度主義についても「国防費に関しては単年度予算方式を廃止し・・・」と提言している」とのこと、
 提言は、「宜野湾市の米軍普天間基地移設問題について、「15年以上も進展のない基地移転は、アメリカ側に疑念と諦念を招き、日米同盟の大きな障害」と判断」しているとのこと、
 「部内研究では、朝鮮有事に端を発した米中の軍事衝突や台湾有事を想定している。九州南端から台湾までの南西諸島を「主戦場」と位置付け、この地域での日本の防衛力強化の必要性を強調している」とのこと、
 提言は、「国が防衛産業の再編・育成を促す必要性を指摘している。」とのこと、
 提言は教育にまで言及し、「
 「国民全体の安全保障観を確立するためには、まず、公教育における周知に取り組むこと」
 「盲目的戦争反対、成田闘争の正当化等国策妨害を教育するのではなく」などとしているとのこと、
 またデスクメモで、「熊本、大分両県を中心とした地震での被災者救援で、米海兵隊のオスプレイが投入されたが、米軍機関紙「星条旗新聞」によれば、日本側の要請という。」とのこと、
 等々を知ることができた。
 制服組で「非前線組?」の自衛隊制服組の上級幹部の、中国の軍事的脅威感、それに基づく思想を理解するのに大いに役立った。
 気になるのは、米中戦争になったら(有事)の準備の話は分かったが、米中戦争を避ける(平和と外交)の、話はどうなっているのだろうか、関係省庁の準備の有無を知りたいと思った。
 また、防衛省が他省庁等を活用して任務を遂行できる態勢が整えられることに、大蔵省はじめ他省庁等はどう考えているのだろうか、知りたいと思った。
 さらに「「星条旗新聞」による、オスプレイ投入が日本側の要請とのニュースは、「米国の威光を使い、戦争体制を整える」手法で、想像通りであった。
 記事を再読し、絶対平和主義、戦争絶対悪、盲目的戦争反対をつらぬかなければ、という気持ちがますます強くなてきた。
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by sasakitosio | 2016-04-28 07:25 | 東京新聞を読んで | Trackback