憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

パナマ文書の教訓 <ピケティ コラム>不透明な金融に立ち向かえ

 4月20日付朝日新聞朝刊15面に、「「ピケティ コラム」という欄がある。筆者は、パリ経済学校教授・トマ ピケティ氏だ。
 今日は、の筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「タックスヘイブン(租税回避地)や金融の不透明さに関わる問題が、何年も前から新聞の1面をにぎわしている。この問題に対する各国政府の声明は自信に満ちたものだ。だが、残念ながらその行動の実態とはかけ離れている。ルクセンブルク・リークで、多国籍企業が子会社を利用して欧州にほとんど税を納めていないことが明るみに出た。
 16年の「パナマ文書」が明らかにしたことが何かというと、先進国と発展途上国の政治・金融エリートたちが行う資産隠しの規模がどれほどのものかということだ。
 ジャーナリストが自らの任務を果たしていることは喜ばしい。
 一方で、政府が果たしていないのが問題なのだ。
 08年の金融危機以来、何もなされてこなかった。ある面では事態は悪化してしまっている。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「順を追って見ていこう。欧州では税の引き下げ競争の結果、大企業の利益に対する課税の税率がこれでにないレベルになっていた。
 例えば英国は課税率を17%まで引き下げようとしている。主要国では先例のない水準だ。しかもバージン諸島や王室属領にあるタックスヘイブンを保護したままである。何もしなければ最終的にどの国もアイルランドの課税率12%に並ぶだろう。
 0%になることもあり得るし、投資に対する補助金まで出すはめになるかもしれない。そんなケースがすでに見られている。
 一方米国では利益に対して連邦税が課され、税率は35%だ(さらに5~10%の州税がかかる)。欧州が民間の利権に振り回されるのは、欧州は政治的に細分化されており、強力な公権力が存在しないからなのだ。この袋小路から抜け出すことは可能だ。
 ユーロ圏のGDP(国民総生産)と人口で75%以上を占めるフランス、ドイツ、イタリア、スペインの4ヵ国が民主主義と税の公平性に基づいた新条約を結び、大企業への共通法人税という実行性のある政策を取れば他国もそれにならうほかなくなるはずだ。そうしなければ世論が長年求めてきた透明性の確保につながらず、しっぺ返しをうけることになるかもしれない。
 タックスヘイブンに置かれている個人資産は不透明性が非常に高い。08年以降、世界のあちこちで巨額の資産が経済規模を上回る速度で成長し続けた。その原因の一端は、他の人々よりも払う税が少なくて済んだことにある。
 フランスでは13年、予算相がスイスに隠し口座を持っていないとうそぶき、省内でその事実が発覚する懸念はなかった。ここでもまた、ジャーナリストたちが真実を明らかにしたのだった。
 スイスは、各国間で金融資産情報を自動的に交換することに公式に同意した。
 パナマは拒否しているが、この情報交換で将来的に問題が解決されると考えられている。
 だが、情報交換は18年になってようやく始まることになっているに加え、財団などの保有株には適用されないといった例外までも設けられている。
 しかもペナルティーは一切設定されていない。つまり、私たちは「お行儀よくしてください」と頼めば、各国が自発的に問題を解決してくれる、そんな幻想の中にいまだに生きているのだ。厳格なルールを順守しない国には、重い貿易制裁と金融制裁を科すということを実行に移さなければならない。ここではっきりさせておこう。どんなわずかな違反に対しても、その都度こうした制裁を繰り返し適用していくのだ。
 もちろんその中にはフランスの隣国スイスやルクセンブルグの違反も含まれるだろうが。こうした繰り返しがシステムの信頼を確立し、何十年にもわたって罪を逃れてきたことで生み出された、透明性が欠如した雰囲気から抜け出すことを可能にするだろう。
 同時に、金融資産を統一的な台帳に登録するようにしなければならない。欧州のクリアストリームや米国の証券預託機関(TC)などと言った金融市場で決済機能を果たす機関を、公的機関が管理できるようにする。こうした仕組みを支えるため、共通の登録料を課すことも考えられる。 得られた収入は、気候対策などの世界全体に関わる公益の財源に充てることもできよう。」と提案した。
 最後に筆者は、「疑問がまだ一つ残っている。
 金融と闘うために、各国政府は08年からずっとほとんど何もしてこなかった。
 なぜか。
 関単に言えば、自ら行動する必要はないという幻想の中にいたからだ。中央銀行が十分な貨幣を発行することで、金融システムの完全な崩壊を逃れ、世界を存亡の危機に追いやる過ちを避けることができた。
 その結果、たしかに景気後退の広がりを抑えることは出来た。しかしその過程で、必要不可欠だった構造改革、行政改革、税制改革をせずにすませてしまった。
 公的セクターと民間とが持っている金融資産は全体で、国内総生産(GDP)のおよそ1千%、英国では2千%にあたる。
 それに比べれば、主要中央銀行の金融資産の規模は、GDPの10%から20%に上がったとはいえ小さいままで、必要性が生じれば、より増やすことができる水準であることは安心材料だろう。
 しかし、ここからわかることは、とりわけ民間部門のバランスシートが膨張し続けていることと、システム全体が極めて脆弱であることなのだ。
 願わくば「パナマ文書」の教訓に世界が耳を傾け、いよいよ金融の不透明さに立ち向かわんことを。
 新たな危機を招かぬうちに。」として締めくくった。
  読んで勉強になった。
 「16年の「パナマ文書」が明らかにしたことが何かというと、先進国と発展途上国の政治・金融エリートたちが行う資産隠しの規模がどれほどのものかということだ。」との筆者の指摘で、規模と事の大きさを改めて知った。この点、日本政府および大マスコミの動きの鈍さは、いったい何を物語っているのだろうか。外国での解明が進み、週刊誌が情報をキャッチするのが楽しみだ。
 また、「08年以降、世界のあちこちで巨額の財産が経済規模を上回る速度で成長し続けた。その原因の一端は、他の人々よりも払う税が少なくて済んだことにある。」とのこと、
 「スイスは各国間で金融資産情報を自動的に交換することに公式に合意した。パナマは拒否しているが、この情報交換で将来的に問題が解決すると考えられている。」とのこと、
 「だが、情報交換は18年になってようやく始まることになっているのに加え、財団などの保有株にま適用されないといった例外までもうけられている。 しかもペナルティーは一切設定されていない」とのこと、等を知ることができた。
 さらに筆者は、「厳格なルールを厳守しない国には、重い貿易制裁と金融制裁を科すということを実行に移さなけらばならない。」、「どんなわずかな違反に対しても、その都度こうした制裁を繰り返し適用していくのだ。」と提案、
 「同時に、金融資産を統一的待台帳に登録するようにしなければならない。」とも提案、
 「共通の登録料を課すことも考えられる。得られた収入は、気候対策などの世界全体に関する公益の財源に充てることもできよう」と提案、等の提案はこれからの世界経済の安定や人類の公平のために大いに役立つだろうと、思った。
 
 
[PR]
トラックバックURL : http://sasakitosi.exblog.jp/tb/23085892
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by sasakitosio | 2016-04-22 09:46 | 朝日新聞を読んで | Trackback