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by sasakitosio

追認機関ではない  <特定秘密と国会>

 3月31日付朝日新聞社説に、情報監視審査会の事が載った。今日は、この社説に学ぶことにした。
 まず社説は、「特定秘密の指定や解除の運用をチェックする衆参両院の「情報監視審査会」がきのう、年次報告書を衆参両院の議長に提出した。2014年末に特定秘密保護法が施行されて以来、初めての報告書である。
 しかし残念ながら、「監視」の名に値する内容とは程遠かった。これでは国民の代表としての国会の責任が果たせたとは到底言えない。
 防衛省や外務省など10行政機関が指定した特定機密382件(約18万9千点)について、概要を記した「特定秘密指定管理簿」などをもとに、各省庁から聞き取りして確認した。」と切り出した。
 つづけて社説は、「だが開示された特定秘密は数点だけ、政府が提出した管理簿の記述は「外国から提供を受けた情報」などあいまいで、指定が適切かどうか判断できる内容ではなかった。
 最大の問題は、何が秘密に当たるかが秘密、その範囲が恣意的に広がりかねないという、秘密法それ自体にある。
 野党側は国会への情報提供を義務づけるよう求めたが、与党側は「三権分立の観点から行政圏を犯してはならない」と受け入れなかった。ならばなぜ国会に監視機関を置いたのか。
 三権分立だからこそ、行政権を持つ政府に対する、国会の監視機能が重要なのだ。政府の外から特定秘密の運用を監視できるのは唯一、国会の審査だけである。国会は強い危機意識をもち、監視機能の強化をはからねばならない。
 さらに社説は、「審査会の対応で物足りなかったのは、政府の特定秘密の指定状況が適正化の判断に踏み込まず、運用改善を「意見」として求めるにとどめた。
 より強い「勧告」になぜ踏み込まなかったのか。
 一方で、「意見」の中身には、耳を傾けるべきものもある。
 例えば、秘密指定が適正かどうか、首相に報告する内閣府の「独立公文書管t理監に対し、審査会にも報告するよう求めたことだ。政府は真剣に検討してもらいたい。
 安全保障法制が施行され、自衛隊の運用など安保政策をめぐる政府の裁量の幅が広がった。
 そのうえ、特定秘密への監視機能の弱さが放置されれば、国民の目の届かないところで、政府の恣意的な判断が際限なく広がる恐れがぬぐえない。」と指摘した。
 最後に社説は、「国会が「国民の代表として監視する」という責任を自覚し、運用改善と法改正に向けた検討を不断に重ねることが、政府に緊張感を持たせるはずだ。
 形ばかりの監視で、政府の追認機関になってはならない。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「防衛省や外務省など10行政機関が指定した特定秘密」が「382件(約18万9千点)」もあることを初めて知り、数の多さに驚いた。それでは、指定されない秘密は何点あるのだろうか、聞きたくなった。
 「野党側が国会への情報提供を義務づけるよう求めたが、与党側は「三権分立の観点から行政権を侵してはならない」と受け入れなかった。」とのこと、これでは、国会の行政への監視機能を自ら放棄しているとしか言いようがない。この症状は、議員内閣制の欠陥の一つかもしれない、と思った。大統領制ではありえない現象ではないか。
 また、社説指摘の「国会が「国民の代表として監視する「という責任を自覚し、運用改善と法改正に向けた検討を不断に重ねることが、政府に緊張感を持たせるはずだ」は、その通りだとおもった。そのためには、政府に遠慮しがちな、総理におもねる与党の議員に国会でに質問時間を多く割り当てる「議会運営」そのものが、また国会審議を効果の薄いものにしているのではないか、と思った。
 
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by sasakitosio | 2016-04-04 17:33 | 朝日新聞を読んで | Trackback