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by sasakitosio

奴隷精神<明治時代後半、三宅雪嶺の言葉ですが>

 3月27日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラムという欄がある。筆者は、法政大教授・山口二郎氏だ。
きょうは、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「国立大学の卒業式で国歌斉唱をしないという大学に対して、文部科学相は「恥ずかしい」と批判した。政府から交付金をもらっているのだから恭順の意を示せと言うのである。
 恥ずかしいのはどちらだ。
 金をやっているんだからいうことを聞けというのは、何とも品性に欠ける発想である。大学の交付金は文科相の私財ではない。国民の税金を使わせてもらっていることへの感謝は、もっと実質的な研究、教育の成果によって具体化すればよい。
 大学とは、独立した研究者がものを考え、知的に自立した人間を育てる場である。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「反抗と刷新は表裏一体である。旧弊に反旗を翻すのは、若い世代の役割である。
 明治時代後半、維新を知る世代はいなくなり、若者は学校制度の中で立身出世のための学問に専念するようになった。
 この時、ジャーナリストの三宅雪嶺は「独立心を憎むの官吏が教育を監督し、独立心を憎むの教員が授業を担当していては」、独立心を持つ人間は育たないと慨嘆していた。
 そして、当時の教育が「有識有能の奴隷精神」を涵養すると批判した。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「せっかく18歳選挙年令を実現しても、高校生の政治活動を届けなければならないというお達しを促す県もあると報じられている。
 現代の教育行政を担当する官吏もよほど奴隷精神がすきなのだろう。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 明治時代後半、三宅雪嶺が「独立心を憎むの官吏が教育を監督し、独立心を憎むの教員が授業を担当していては」、独立心を持つ人間は育たないと慨嘆した。そして、当時の教育が「有識有能の奴隷精神」を涵養すると批判した」とのことを初めて知った。
 これからの日本に必要なのは、「有識有能で開拓精神と独立心をもった人間」を育てることのような気がしている。戦後の70余年、戦争で有為な人材を一人のも失わなかった「日本国民の総力」で、人類の明日を切り開きたいものだと、夢見ている。
by sasakitosio | 2016-03-28 06:42 | 東京新聞を読んで | Trackback