格差憤る若者支持 74歳老練な最左派
2016年 02月 18日
まず記事は、「11月投開票の米大統領選の民主党候補指名争いで、当初は無名候補の扱いだったバーニー・サンダース上院議員(74)が若者を中心に支持を拡大している。
9日のニューハンプシャー州の予備選では本命視されてきたヒラリー・クリントン前国務長官(68)に圧勝した。自称「民主社会主義者」の最左派が、何故注目をあつめているのか。」と切り出した。
<中略>
続けて記事は、「サンダース氏は経験豊富な政治家だ。1981年から8年間、地元バーモント州で市長を、91年から16年間は下院議員を務めた。2007年からから上院議員に転じ、現在は2期目。
支持者らはクリントン氏に冷めた視線を送る。元大統領ファーストレディー、オバマ政権の国務長官などの華々しい経歴が、逆に停滞する世情を変えられないエスタブリッシュメント(支配層)として映るからだ。
サンダース氏が問題視する米格差社会
問題点 ■先進国で最悪の資産、収入格差、貧富の
差は1920年代以来最大
■上位1%が全収入の約23%を稼ぐ
■上位0.1%が持つ富は下位の90%が
持つ富に等しい
■子どもの貧困率32%は先進国で最悪
水準
対 策 ■金持ちと大企業に応分の税金を払わせ
る
■2020年までに最低賃金を自給15ドルに
■各種の通商協定を見直す。中国などへの
雇用流出を防ぎ、米国企業に国内での生
産を促す
■全米の公立大などの授業料を無料化
■巨大金融機関の分割。「大きすぎてつぶ
せない」状況を打破
等を表明している、とのこと。」を教えてくれた。
また、同じ欄でアメリカの現状が日本でどのように影響するかについての記事が、三沢典丈氏の名前で出ている。見出しは、「不満解消の切り札 日本も「老人」?」であった。
次に、三沢氏の記事を学習することにした。
まず記事は、「翻って、格差が拡大する傾向にある日本でも、サンダースのような最左派が首相を争う存在として登場するのか。
政治評論家の浅川博忠氏は「日本人の国民性では考えにくい」と疑問視する。
<中略>
曽根泰教・慶応大教授(政治学)は一つの可能性を指摘する。日本で政治に不満な人の支持を幅広く集めるには、真新しい人材より「老人」がよいという。
「民主党などが小泉氏や細川護煕氏を担いで新党を立ち上げればひょっとすると・・・」
なぜかというと、米国の若者がサンダース氏を支持する理由を、「自分の思想を貫く「一途な老人」として好感視しているから」と分析するからだ。確かに、日本では「ブレない人」に対する人気は強い。
若者はどう見るのか。<中略>
奥田愛基さんは、「サンダース氏と似た政策は、日本でも野党や労組も訴えている。だが、それぞれ独自の活動しており、市民を巻き込んだ大きな潮流になっていない」と残念がる。
「選挙でメリットが小さいと考えるからか、若者の問題可決を前面に出す政治家にまだあったことがない。そんな人が登場すれば、ぜひ応援したい」と期待している。」などを教えてくれた。
読んで、面白く、しかも為になった。
正直、アメリカの民主党の大統領候補二人、68歳と74歳、いずれも同年代。容姿もいかにのも年寄りっぽい。明るい将来を託しうる「イメージ」が不足しているような気がしてならなかった。
アメリカも若者が自分のことで精いっぱいで、世のため人のために「振るい立てなくなった」のだろうか。確かに、70歳近くなれば、残された「短い人生」を、自分のことを忘れて「世のため人のため」に使い、自他ともに満足したい、と思うのが普通の心情かもしれないなどと、考えていた。
しかし、記事でサンダース氏が問題視する米格差社会の「問題点」と「対策」の事を知ってみれば、サンダース氏こそアメリカの大統領になってほしいと思うようになった。間違っても、トランプ氏が大統領にならないように、世界中の神や仏にお願いしたい気分だ。
そして、過去に歴史は少しの時間差で、あちこちの場所で、同じような「景色・一幕」を見せてきた。
そして、アメリカや、ヨーロッパや、アジアで起きている変動の波が伝染病のように日本にも伝わってくるような気がする。。
日本の政治情勢にも世界中に起きている「現象」が表われるかも知れないと思っている。