パリ協定 低炭素化革命、今こそ
2016年 02月 06日
今日は、この筆者に学ぶことにした。
まず筆者は、「昨年12月、国連気候変動会議(COP21)で採択された「パリ協定」は歴史的快挙で、テロや地域紛争、景気の低迷などで重苦しいニュースが続くなか、大きな希望を持たせてくれた。
何度かの失敗の後、合意に至った背景には、気候変動のリスクが多くの人々に身近に感じられるまでになってきたことがある。
これからの重点は、各国が協定の一環として表明した国別の対策、とりわけ石炭や石油を中心としたエネルギーシステムから、二酸化炭素排出量の少ない自然エネルギー中心のシステムに移行する「低炭素化」の推進である。」と切り出した。
つづけて筆者は、「大きな課題は、長期的な気候変動対策と、不況のような短期的な問題への対策のバランスをいかに取るかだ。
民主主義の下では政治家は何年かに一度、選挙の洗礼を受ける。そのため、有権者の関心が集まる短期的な課題に力が入りがちで、気候変動対策のような長期的課題は後回しのなりやすい。いくら政治家に警鐘を鳴らしても、「背に腹はかえられない」というのが偽らざる姿だろう。
どうしたら脱却できるのか。
カギは「低炭素化」のための優れた技術開発と、その商業化を促す環境をどれだけ整えられるかだ。
私はダボス会議で知られる世界経済フォーラムの専門家集団「グローバルアジェンダカウンシル」の一員として、「エネルギー低炭素化技術白書」の取りまとめに加わり、昨年10月に発表した。
焦点を当てた15の技術の中には日本が世界をリードする水素技術が含まれる。
このほか先端的な逐電技術やバイオ燃料、太陽光や風力、地熱、海洋エネルギー、二酸化炭素の回収・貯留技術も挙げた。カウンシルは今後も、これらの技術の加速的開発と商業化の促進に取り組む。
エネルギーに関わる技術はひとたび定着すれば、人々が気づくことすらないくらい、粛々と役目を果たしてくれる。いま、日常的に使っている空調機器や冷蔵庫のエネルギー消費量は、第一次石油危機前の1970年代初頭に比べ、約5分の1だ。これこそ技術の持つ凄さと魅力であり、「省エネ革命」にほかならない。」と教えてくれる。
最後に筆者は、「そして、こんどは「エネルギー低炭素革命」を起こす番だ。パリ協定採択から間もない今以上の好機はない。気候変動対策への関心がかってない程高まっているうちに、技術の開発や商業化を加速させるべきだ。日本がエネルギーや環境面で数々の試練に立たされる中で培った知恵、日本の企業や研究機関が持つ様々な先端技術、高い国民意識を活かし、世界に範を示すことを提言したい。
これこそが、日本の最大の国際貢献と考える。」として締めくくった。
筆者の「エネルギー低炭素革命」に全面的に賛成する。それは地球温暖化防止のためだが、もう一つの「脱原発社会と脱石油社会を目指した「エネルギー革命」を日本から起こしたい。
それには、戦後戦争を放棄し、人的資源を平和産業に注入してきた唯一の「国の姿」、
資源の無い日本がエネルギーや環境面で数々の試練の中で培ってきた「知恵」、
日本の企業や研究機関の持つ様々な「先端技術」、
高い「国民意識」を活かし、
国を挙げてまい進すれば、世界中から「尊敬と憧れと感謝」のまなざしで仰ぎ見られること、必定ではないか。
また、世界的に格差が拡大し続け、それが「戦争」と「革命」のエネルギーになる、とピケティの著書「21世紀の資本」で読んだような気がするが。
核兵器の発達で「核戦争」は人類滅亡につながるから普通の神経では起こせない、革命もロシア革命やフランス革命や中国の革命のような暴力革命は民主主義国では大衆が蜂起しないだろう。
ならば、エネルギー革命で、原発投資を平和裏のうちに全面的に放棄・廃棄・破壊し、水素エネルギーの社会への創造へと舵を切る、しかも日本が。
COP21で採択された「パリ協定」の存在、福島原発事故がいまだ収束されていない現実、等々、今が絶好のタイミングではないか。
過去の景気回復が、戦争によって、過剰設備もろとも生活破壊を起こした「復興景気」ではなく、民主的な国家国民の意思で、原発という危険設備を廃棄し、それにともなって関連産業をスクラップ化し、新たな産業設備を建設することは、平和な社会での「景気対策」として大いに意義あることではないか。しかも、それを今の日本で実現したいものだ。