憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

忍び寄る「国家神道」の足音

 1月23日付東京新聞朝刊28・29面に、「こちら特報部」というページがある。
 大きな立て見出し、
「忍び寄る「国家神道」の足音」
「初詣でにぎわう神社、境内で改憲署名求める」
「政教分離の例外狙う」
 大きな横見出し、
「神社本庁「安倍応援団」中核」
「戦中、戦争動員に使われ・・・」が紙面に躍った。
 今日は、この記事を学習することにした。
 まず記事は、「安倍首相は22日の施政方針演説で、改憲への意欲をあらためて示した。夏の参院選も当然、意識していたはずだ。そうした首相の改憲モードに呼応するように今年、初詣でにぎわう神社の多くに改憲の署名用紙が置かれていた。包括する神社本庁は、いわば「安倍応援団」の中核だ。戦前、神社が担った国家神道は敗戦により解体された。しかし、ここに来て復活を期す空気が強まっている。(榊原宗仁、三沢典丈)
 22日午後、東京都港区の乃木神社を訪れた。境内左奥には7分咲きの白梅が見え、携帯電話で撮影する老夫婦の姿があった。
 梅の向かいにある売店の横に、異質なスペースがあった。
 「憲法は私たちのもの、私たちが考える憲法改正」と記されたのぼり旗。
 ポスターには「国民の手でつくろう。美しい日本の憲法」と書かれている。
 手前の机には「私は憲法改正に賛成します」と題した署名用紙があり、氏名と住所、電話番号の記入を求める案内があった。
  同区内の赤坂氷川神社でも似た光景があり、賽銭箱の横に「憲法の内容を見直しましょう」と書かれた署名用紙が置かれていた。
 これらは一部神社の取り組みではないという。
「「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の運動の一環として、各神社が実情に合わせて署名集めをしている」。全国約8万社の神社を総括する宗教法人・神社本庁は「こちら特報部」の取材にそう答えた。」と切り出した。
 つづけて記事は、「国民の会は「憲法改正国民投票の実現と過半数の賛成獲得」を目的に2014年10月に発足した。
 共同代表は杏林大名誉教授の田久保忠衛氏、元最高裁長官の三好達氏、署名のポスターに着物姿で写っているジャーナリストの櫻井よしこ氏の3人。1千万人を目標にした署名集めを進めており、昨年11月に主催した集会では、賛同者が約450万人になったと発表した。
 これだけの動員力の裏には、右派団体「日本会議」の存在がある。
 1997年に設立された同団体の公称会員数約4万人。「国民の会」の共同代表三人のうち、田久保氏
は日本会議の会長、三好氏は名誉会長に就く。
 そして、両団体と関係が深いのが神社本庁だ。現在の総長である田中恒清氏は国民の会の代表発起人と、日本会議の副会長についている。国民の会を支える組織と言い換えてもよい。
 神社本庁は政界とのつながりも深い。政治団体「神道政治連盟」を擁し、国会議員懇談会の名簿を公開している。昨年8月現在、会員は衆参合わせて計303人で、安倍首相と元閣僚の20人のうち首相ら17名が名を連ねている。政権とほぼ一体化している。
 改憲を主張する右派勢力の中核にありながら、境内にある署名用紙やポスターは、ソフトで極めて簡潔な表現でまとめられている。
 「憲法の良い所は守り、相応しくなくなった所は改め・・・」
 「世界の平和と繁栄に貢献する日本の使命、それらを盛り込んだ憲法が今こそ求められています」という具合だ。
 ただ、乃木神社にあった署名用紙の下部にはこんな注意書きがあった。
「 「御賛同者」の皆様には、国民投票の際、賛成投票への御賛同の呼びかけをさせていただくことがあります」
 神道政治連盟の主張は東京裁判の否定、教育勅語の賛美など復古色が濃い。」と教えてくれた。
 つづけて記事は、「神社は神道の宗教施設だが、戦前は「国家神道」の装置として機能した。
 国家神道とはなにか。
 大阪大の子安宣邦名誉教授(日本思想史)は「1889年(明治22年)に公布された大日本帝国憲法で、神道は祭祀体系として他の宗教とは区別され、憲法を超えた存在とされた。これが法制度としての国家神道の出発点だ」と語る。
 1900年には内務省に神社局が設置され、神社の社格の体系化やまつり方の統一などが実施された。
 「それまでの神道は、私生活の安堵などを願う素朴な信仰だったが、国家神道は天皇への忠誠を核に日本を神聖な国と規定し、国教化により戦前の全体主義を支える基盤になった」
「皇軍」を動員する装置であり、その機能は子安氏もじかに目撃した。
 「兄が出征する際、近所の神社に詣でて挨拶した。中国で戦死した後は、靖国神社に「英霊としてまつられた」。これらを正当化する仕組みが国家神道だ」
 敗戦後,連合国総司令部(GHQ)は国家神道が日本の全体主義の根源とみなし、1945年12月の神道指令で国家神道を廃止した。さらに、日本国憲法は戦前の反省から、20条で政教分離を定めた。
 戦後、大半の神社は宗教法人・神社本庁の包括下に置かれた。
 靖国神社は独立した別の宗教法人として、今日まで存続してきた。
 形の上では政教分離が図られるように見えるが、子安氏は「GHQもその元凶までは排除できなかった」と語る。
 「日本人は自ら戦争責任を追及しきれず、国家神道を支えた軍人や官僚、学者、神社関係しゃなどは戦争責任を逃れた。その後、彼らは再び国家と関わりたいという願望を持ち続けてきた」
 実際、靖国神社を戦前同様、国家管理しようとする法案は69年以降、自民党から5回にわたり、提出された(いずれも廃案)。
 だが、こうした動きに対し、戦前を知る市民たちからの抵抗も強く、神道行事への公費支出を市議らが問題視した津地鎮祭訴訟(原告側の敗訴)、県が靖国神社への玉ぐし料を公費から支出したことを批判した玉ぐし料訴訟(原告側の勝訴)などが相次いだ。歴代首相の靖国公式参拝をめぐる訴訟も続いてきた。
 だが、戦争体験のある人びとが減ってきた現在はどうか。子安氏は「国内ではナショナリズムが高まり、戦後の歴史観を書き替えようとする安倍首相らが登場したことで、国家神道を復活させようという動きが表だってきた」と警告する。
 具体定には、自民党が12年に発表した改憲草案でも、国や地方自治体による宗教行為を禁じた20条3項に「ただし、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りではない」との一文が追加されている。
「神道を政教分離の例外にしようという主張は、戦前と同じだ」(子安氏) 
 千葉大の小林正弥教授(政治哲学)は、安保関連法をめぐる論議で、政府に異を唱えた宗教者らの存在を掲げ、「宗教団体である神社本庁が政治的な活動を行うこと自体否定しない」と述べる一方で、宗教としての神道と現政権の方針との矛盾を指摘する。
 日本の神々を敬う神道に対し、現政権は米国や資本を重視する「親米」「新自由主義」の色合いが濃い。
 だが、それでも神社本庁が改憲を求める理由について小林教授は「過去の国家神道への強い批判に対する反動がある」とみる。
「だが、神道が再び国家と結び付けば、戦前のように政治の道具として、国民を戦争動員するスローガンとして使われるだろう」」として締めくくった。
 読んで大変勉強になった。
 「乃木神社や赤坂氷川神社など有名な神社など、初詣ににぎわう神社の多くに改憲の署名用紙が置かれていた。」とのこと、
 「「美しい日本の憲法をつくる国民の会」の運動の一環として、各神社が実情に合わせて署名集めをしている」」とのこと、
 「国民の会は「憲法改正国民投票の実現と過半数の賛成獲得」を目的に2014年10月に発足した」とのこと、
 「昨年11月に主催した集会では、賛同者が約450万人になったと発表した。これだけの動員力の裏には右派団体「日本会議」の存在がある。」とのこと、
 「両団体との甘寧が深いのが神社本庁で、神社本庁は政界とのつながりも深い。政治団体「神道政治連盟」を擁し、国会議員懇談会の名簿を公開している。
 昨年8月現在、会員は衆参合わせて計303人で、安倍首相と現閣僚20人のうち、首相ら17人が名を連ねている。」とのこと、
 「神道政治連盟の主張は東京裁判の否定、教育勅語の賛美など復古色が濃い。」とのこと、
 「国家神道は天皇への忠誠を核に日本を神聖な国と規定し、国教化により戦前の全体主義を支える基盤となった」」とのこと、
 「敗戦後、連合国総司令部(GHQ)は国家神道が日本の全体主義の根源とみなし、1945年12月神道指令で国家神道を廃止した。」とのこと、
 「「しかし、GHQもその元凶までは排除できなかった」・「日本人は自らの戦争責任を追及しきれず、国家神道を支えた官僚、学者、神社関係者などは戦争責任を逃れた。その後、彼らは再び国家と関わりたいという願望を持ち続けてきた」と 大阪大名誉教授・子安宣邦氏はかたっている。」とのこと、
 「自民党が12年発表した改憲草案でも、国や地方自治体による宗教行為を禁じた20条3項に「ただし、社会的儀礼又は習俗的行為の範囲を超えないものについては、この限りではない」との一文がつかされている。」とのこと、
 「日本の神々を敬う神道に対し、現政権は米国や資本を重視する「親米」「新自由主義」の色合いが濃い。」とのこと、等等を初めて知った。 
 昨年末から今年の正月にかけて、ベルリンを一人で歩き、地下鉄や近郊電車に乗った。
 ザクセンハウゼン強制収容所を半日がかりで、ゆっくり見、元日のポツダム駅に降り、ヒトラーの自殺した地に立ったり、テロのトポグラフィ―という「情報センター」に入り、ドイツのナチ排除の徹底ぶりを感じてきた。
 日本にそれが出来ていないのは、「GHQは国家神道が日本の全体主義の根源とみなし解散したが、GUQもその元凶までは排除できなかった」ことにあることが、この記事を読んで何となく理解出来た。
 この記事は、日本国民必読の記事で、そのうえで国民の一人一人が、状況を知り覚悟を決めた上で、参院選を迎えることが出来れば、いいなあと思った。
 
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by sasakitosio | 2016-02-02 07:36 | 東京新聞を読んで | Trackback