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by sasakitosio

分断される世界  連帯の再生に向き合う年

 1月1日付朝日新聞社説に、「分断される世界」の現在を直視し、「連帯の再生に向き合う年」へと抱負が載った。
 今日はこの社説に学ぶことにした。
 まず社説は、「地球が、傷だらけで新年を迎えた。民族、宗教、経済、世代、、、、。あらゆるところに亀裂が走っている。
 国境を超越した空間を意味するはずのグローバル世界は今、皮肉なことにたくさんの分断線におおわれている。
 それを修復するために、和解を進め、不公平をなくし、安心できる社会を実現するーーー。
 それこそが指導者の使命であろう。だが、むしろ社会の分断につけこむ政治家や宗教者、言論人も登場し、しばしば喝采を浴びている。
 他方、亀裂を埋めて新しい連帯の形を探す。たとえば昨年末、パリでの国連気候変動会議(COP21)で、各国は地球温暖化対策で新しい枠組みに合意した。それぞれの思惑を超えた真の解決に向けて結束した。
 新年の挑戦は、連帯と共感の危機にひとつひとつ向き合うことから始まる。」と切り出した。
 つづけて社説は、「「イスラム国」(IS)は、狂信的な教義を掲げて人々の分断を謀る過激派組織だ。
支配地域で従わない人々を隷属化し殺害するだけではない。ほかの宗教や文化を憎悪の対象にしてイスラム教徒の間に深い溝をつくろうとしている。」と指摘した。
 つづけて社説は、「その刃を向けられた側は、どう応えようとしているのか。
 欧州では、中東からの難民やイスラム系移民層への警戒感が急速に強まった。
 フランスなどで、排他的な右翼政党の支持が高い。
 米国では共和党の大統領候補選びで「イスラム教徒を入国禁止に」などと放言し続けるトランプ氏の人気が衰えない。
 分断に分断で対抗する。敵対し合っているはずの勢力が、世界を分断するという点では奇妙に共鳴し合っている。
 経済的な不平等の拡大による社会の亀裂も深刻化している。
 経済協力開発機構(OECD)の昨年の発表によると、2013年に大半の加盟国(34か国)の所得格差が過去30年で最大になった。また、資産は所得以上に富裕層に集中している。
 フランスの経済学者ピケティ氏は世界的に注目された大著「21世紀の資本」のなかで、あまりの富の集中が進んだ社会では、人々の不満を強権で抑えつけるか、革命が起きるしかなくなる、と不平等がはらむ危険を指摘している。
 日本もこうした多くの亀裂を逃れているわけではない。
 世界で数千万にのぼる難民の受け入れという点で積極的な国とは言えない。そこに連帯の危機への問題意識は低い。
 経済的な不平等についても例外国ではない。それどころか所得格差はOECD平均を超えて広がっている。
 子どもへの貧困率や雇用の非正規率も上昇している。
 かって平等な国の姿はすっかり遠くなった。 にもかかわらず、社会保障と税の一体改革もままならず、この国の社会的連帯は弱まるばかりだ。
 沖縄の米軍基地問題も日本に分断を生んでいる。県民の多くが本土に求めるのは、一県には重すぎる負担の分担だ。「同胞」から「同胞」への支援要請である。
 しかし本土の反応は冷たい。
 政治は問題を安全保障をめぐる党派的な対立の構図に還元してしまう。そこに「同胞」への共感と連帯をもたらす本来のナショナリズムは、見る影もない。
 「包摂」より「排除」に傾くナショナリズムは、ポピュリズムと同様に社会を統合するより分断する。」と指摘した。
 さらに社説は、「克服には何が必要だろうか。COP21の合意は、自分の負担を避けようとするだけでは、問題の本当の解決にはつながらないと、各国の間で実際的な考え方が共有された成果ではないだろうか。
 また、経済の視点から社会の分断を考察した「経済の時代の終焉」で大仏次郎論壇賞に決まった慶應義塾大学経済学部の井手英策教授も、実際的な考え方の重要性を指摘する。
 教授によると、日本では中高所得層と低所得層の間に溝ができ、人々の間の共感が消滅しつつある。修復には理念ではなく「お互い助け合った方が得をする、自分も受益者になる。幸せになるという視点が必要だ」と話す。
 理念より実際的な解決への理解を広める。連帯や共感の再生への取り組みを可能にするための重要な手がかりではないか。」と指摘した。
 最後に社説は、「社会の分断は民主主義にとって脅威だ。
 「私たちみんなで決めた」という感覚がなければ、人々は政治的な決定を尊重しようとはしなくなる。そしてそれはさらに社会を細分化する悪循環を招く。
 私たちの社会が抱える分断という病理を直視し、そこに付け込まれない政治や言論を強くして行かなければならない。
 民主主義さえも台無しにするほど深刻化する前に。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「新年の挑戦は、連帯と共感の危機にひとつひとつ向き合うことから始まる」、
 「私たちの社会が抱える分断という病理を直視し、そこに付け込まない政治や言論を強くして行かなければならない」との指摘は、その通りだと思った。
 そして、「フランスに経済学者ピケティ氏は、世界的に注目された大著「21世紀の資本」のなかで、あまりに富の集中が進んだ社会では、人々の不満を強権で抑えつけるか、革命が起きるしかなくなる、と不平等がはらむ危険を指摘している。」との示唆は、平和な社会に慣れてきた自分にとっては、不気味な予言だ。
 しかし、今の沖縄の現状は、人々の不満を強権で抑えつけている、としか見えないのだが。これも、革命によってしか打開されないことの一つなのだろうか?
 ただし、現行日本国憲法の下では、革命も議会選挙を通しての「平和革命」だと思うが?
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by sasakitosio | 2016-01-09 07:26 | 朝日新聞を読んで | Trackback