辺野古は唯一の解ではない
2016年 01月 07日
今日は、この筆者に学ぶことにした。
先ず筆者は、「「軍事上は、辺野古は唯一の解決策ではないでしょう。そう思いませんか」
あえて直球の質問を投げてみた。相手は日本政府の関係者。沖縄の米普天間飛行場をめぐる日米交渉に携わったことのある人物だ。
しばらく沈黙が続く。
彼は眼を落とし、意を決したように言った。
「後輩たちが一生懸命やっているから、本当は言ってはいけないことだけど、軍事上は唯一ではないね。
現役の自衛隊幹部にも同じ質問をしてみた。外務省の関係者にも尋ねた。答えは同じだ。「軍事上は唯一とは言えないでしょう」
この答えは決して意外なものではない。むしろ常識的かもしれない。抑止力を保つ策には多くの組み合わせがあり、一つの解しかないということはあり得ない。」と切り出した。
つづけて筆者は、「たとえば、嘉手納統合案。まず沖縄・嘉手納基地の米空軍の戦闘爆撃部隊を青森県の三沢基地などに分散する。そのうえで、普天間の海兵隊を嘉手納に移す。2011年に米国で公表された案だが、それ以外にも具体的な代替案が取りざたされてきた。
思い出したのは、この嘉手納統合案を唱えたレビン米上院軍事委員長が当時辺野古案について日本側の関係者に伝えた言葉だ。その時の記録が手元にある。
「日米両国は現実的な代替案を模索すべきだ。両国は内々ではこれを理解し、同じ思いを抱いていながら、公にすることを躊躇している」
「これは、両国とも、同盟国としてお互いをがっかりさせたくないからである。しかし、その分、両政府は両国民に対し不誠実であったと言わざるを得ない」
率直な述懐だろう。この発言は伏せられたが、ずっと心に引っかかっていた。
「辺野古唯一」という主張の背景には、辺野古移設の見直しに伴う政治的な混乱を避ける思惑がある。埋め立てを進めれば、やがて沖縄県民の反対は収まるはずだという期待もあるだろう。
政治的な意味で唯一、ということなのか。」と指摘した。
最後に筆者は、「レビン氏は辺野古案について「環境面でも問題があり、実現は不可能だ」とも語っていた。その強行突破を図るのが、安倍政権である。
現実的な代替案を検討しないのは、政治の決断の回避であり、怠慢ではないのか。」として締めくくった。
読んで勉強になったと同時に、納得した。
レビン上院軍事委員長が当時、辺野古案について日本側の関係者に伝えた言葉、その時の記録を初めて知った。
その限りでは、辺野古は唯一でないだけでないことが分かった。そして、レビン氏が「環境面でも問題があり、実現は不可能だ」とも語っていることは、辺野古で闘っている人々にとって、大きな励ましになる、と思った。