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by sasakitosio

もう一つのノーベル賞

 12月30日付東京新聞社説に、「もう一つのノーベル賞」という見出しで国際電機通信連合(ITU)の「150周年賞」が載った。
 今日はこの社説を学習することにした。
 まず社説は、「今年も日本から二人がノーベル賞を受賞しました。科学技術の成果は、人類への貢献です。貢献度が大きい、もう一つのノーベル賞受賞者を紹介します。
 ノーベル賞は自然科学分野で、医学生理学賞、物理学賞、化学賞を選びます。重要な分野の数学の賞はありません。ノーベルの恋敵が数学者だったから、という伝説があるほどです。
 遺言で「人類のために最大の貢献をした」人に贈ることになっていますが、カバーできない分野は数学以外にもあります。情報通信もその一つです。インターネットなどによる革命的な変化は、ノーベルでも想像できなかったことでしょう。
 もう一つのノーベル賞とは、今年5月、国際電気通信連合(ITU)が6人に贈った「150周年賞」のことです。
 受賞者の一人が、坂村健・東大教授。受賞の理由は「IoTの起源となったTRON(トロン)を提唱」でした。
 他の受賞者は、米マイクロソフト社の共同創業者ビル・ゲイツ氏、インターネットの原型を提案して基盤技術を開発したロバート・カーン氏、携帯電話を開発したマーティン・クーパー氏ら。
 表彰式では「情報通信分野のノーベル賞」と紹介されたそうです。板村教授は「ノーベル賞との違いは、賞金がないこととメダルが金メッキということ」と笑って教えてくれました。」と切り出した。
 つづけて社説は、「トロンというのは、坂村教授の提唱で始まった。大規模なプロジェクトです。内容は多岐にわたっていますが、重要なのが、自動車や電気製品、携帯電話などを制御するコンピューターシステムに組み込まれる基本ソフトのトロンです。パソコンのウィンドウズにあたるものでシェアは約60%。20年連続で一位です。人気の秘密は、ソフトが公開され、無料で使えることです。
 受賞のIoTはモノのインターネットと訳され、ビジネスの世界ではホットな話題です。
 それもトロンが目指してきた「どこでもコンピューター」がルーツだと評価されたのです。どこでもコンピューターとは漫画のドラえもんを思い出させるネーミングですが、すべての物にコンピューターをつけ、ネットで結ぶという壮大な発想です。
 今話題の言葉に「インダストリー4.0」があります。情報技術の高度化によって製造業を革新しようというもので志。板村教授は「トヨタの看板方式をオープンにしたもの」と表現します。
 組織を超えてネットでつながり、情報を交換することで、みんなが利益を得る、というのです。
 ネットでつながる利点は企業利益だけではありません。
 2020年の東京五輪に向けて、板村教授は「サービス4.0」を提唱します。
 「日本人は英語が苦手。それを逆手にとって、英語がだめなことから生まれるサービスを考えよう」というのです。うまくいけば英語以外の言葉にも利用でき、世界中で役立ちます。また視聴覚などに障害のある人にとっても便利なものになるでしょう。
首都圏の交通事業者らがつくる公共交通オープンデータ協会という組織があります。鉄道やバスの運行情報や、駅や空港など施設内の情報をリアルタイムで提供することも目指しています。エレベーターやトイレの位置もわかります。これを多言語化すれば、外国人旅行者への「おもてなし」になります。
 すべての事業者が情報を公開すれば、情報通信技術で可能になります。」と教えてくれる。
 さらに社説は、「興味深いのは、板村教授はトロンが成功した理由は「オープン」だと考えていることです。「開放」とでも訳すのが適当でしょうか。
 インターネットが世界を大きく変えたのもオープンだったからです。ルールを守れば誰でも参加できる仕組みです。ITUの受賞者は、ゲイツ氏以外はみな、分野が異なってもオープンがキイワードになっています。
 同じようなことを2012年のノーベル賞受賞者の山中伸弥京大教授もやっています。人工多能性幹細胞(ips細胞)関する基本特許を京大が取り、大学などの公的機関の研究者は無償でips細胞を作ることができるようにしたのです。
 トヨタ自動車も今年、燃料電池に関する特許を無償開放して話題になりました。燃料電池車の普及を後押しするためだといいます。
 企業は独占による利益をめざしがちですが、オープンにしることのメリットもあります。
 それは企業や研究者だけではなく、国や個人の生き方にも言えそうです。」として締めくくった。
 読んで、もう一つのノーベル賞があることを初めて知った。
その賞の受賞者の一人に、板村健・東大教授がいたことも初めて知った。素晴らしいことだと思った。
 また、「すべての物にコンピューターを付け、ネットで結ぶという壮大な発想」がトロンらしいが、この技術をお札に使えば、「振り込め詐欺」は撲滅できそうな気がした。お札が、終着駅の犯人を明確に教えてくれることになるのだから。
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by sasakitosio | 2016-01-06 07:45 | 東京新聞を読んで | Trackback