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by sasakitosio

中国の「脱貧困」  真の「共同富裕」には

 12月19日付東京新聞社説に、「真の「共同富裕」には」という見出しで、中国の貧困のことがのった。
 今日はこの社説を学習することにした。
 まず社説は、「中国の習近平国家主席が全面的な「小康社会」実現のため脱貧困へ大号令をかけた。格差是正は急務だが、真の「小康社会」には経済の底上げだけでなく、文化や道徳のレベルアップも必要だろう。
 中国の「小康社会」とは「いくらかゆとりのある社会」という意味である。その全面的な実現のため、「脱貧困「をテーマとする重要会議が11月末に開かれ、中国基準で7千万人余残るとされる貧困層を2020年までに解消することを確認した。
 つづけて社説は、「会議で習主席は「貧困を解消し共同富裕を実現することは社会主義の本質的な要求」と述べた。
 中国は世界第二の経済大国になったが、国民一人当たりの国内生産(GDP)は世界80位程度である。途方もない格差の是正こそ社会安定のために急務であるという問題意識は理解できる。」と切り出した。
 つづけて社説は、「今春の全国人民代表大会〔国会に相当〕でも「本年度も農村貧困をさらに1千万人以上減少させなければならない」と宣言された。
 農民は、戸籍制度や移動の自由制限などで歴史的に差別されてきた。産業育成、医療充実、転職、条件の良い農地へ移転など、さまざまな対策で脱貧困へ全力を挙げてほしい。
 だが、国民がいくらかのゆとりを実感できる「小康社会」の実現というならば、貧困経済から脱するだけでは不十分であろう。
 大気や水の汚染など国民の健康に直結する環境改善や資源保護、蔓延する拝金主義の一掃など、文化や道徳を高めて真に国民が暮らしやすい社会にしていくことが肝要だろう。
 6月下旬に大暴落した上海株式市場はいったん持ち直したかに見えたが、再び大幅な下落となった。企業評価ではなく目先の株価の動きでマネーゲームに狂奔する個人投資家は後を絶たない。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「習氏は「共同富裕」を強調するが、富裕層は社会主義的な平等を実現しようとする動きに警戒感を示しているのが実情である。
 改革開放政策の旗を振った鄧小平氏は「先富論」を唱えたが、先に豊かになった既得権益層が自分たちの利益のみ守ろうとしているのが気がかりだ。
 会議では、「脱貧困」のため教育の重要性も強調された。貧困層が扶助や社会保障に依拠するだけでなく、教育を通じて自らの生活水準を高める努力もいるだろう。
 何よりも、格差を解消して健全な中間層を形成できるかどうかが社会安定のカギを握る。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「習主席は「貧困を解消し共同富裕を実現することは社会主義の本質的な要求」と述べている」、
 「中国は世界第二の経済大国になったが、国民一人当たりの国内総生産(GDP)は世界80位程度である」、
 等を知った。
 また、「習氏は「共同富裕」を強調するが、富裕層は社会主義的な平等を実現しようとする動きに警戒感を示しているのが実情である」、との社説の指摘は、理解しながら考えさせられものがある。
 習近平氏の「すまし顔」、「したり顔」は、どうも好きになれないが、氏の述べた「貧困を解消し共同富裕を実現することは社会主義の本質的な要求」との視点は理解出来た。
 社会主義社会では、それが出来て当たり前なのに、できていないのは、なぜだろうか。
富の生産と、蓄積、承継、帰属の正当性等について、根本的な研究が必要のような気がした。
by sasakitosio | 2015-12-20 06:46 | 東京新聞を読んで | Trackback