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by sasakitosio

異形の敵との戦い

 12月1日付東京新聞11面に、「論説委員のワールド観望」という欄がある。
 筆者は、熊倉逸男氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。
 先ず筆者は、「過激派組織「イスラム国」(IS)を名乗るグループが年初、日本人二人を人質に取って殺害する画像や映像を公開し、年末も近づいたこの時期、パリで劇場や競技場などを同時に無差別襲撃するテロを起こした。ISの「悪夢」にまとわり付かれたような一年だった。
 「フランスはISとの戦争状態に入った」とオランド仏大統領は宣言、シリア領内のIS拠点への空爆を強化し、米国、ロシア、英国も戦いを支援する方針を示した。
 今後、ISとの戦いをどう進めて行くのだろうか。
 米欧ロや中東の各国は、ISが拠点を築くシリアの内戦終結を目指し、アサド政権と反体制派の停戦交渉を年内にも始め、半年以内に移行政権発足を目指すことで合意した。弾薬や金属片を入れた樽爆弾を投下し自国民をも殺傷していると批判されるアサド政権の殊遇など課題はあるが、工程表はできた。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「問題はその先だ。IS壊滅への戦略は描けていない。
 ISの実態が見えないからだ。支配地域に潜入したジャーナリストらは人質となり殺害され、詳しい様子は伝えられない。国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラデン容疑者に比べ、ISのバグダディ指導者が声明を出すことは少なく、指導体制も不明な点が多い。戦闘員らがネット上で出す声明も一方的で、交渉も駆け引きも難しいのは日本人人質事件で痛感した通りだ。
 何よりも「敵」の顔が見えない。欧州などから若者たちが流入して戦闘員は続々補填され、世界各地でもテロを拡散させる。ISの人質殺害映像に登場してきた「ジハーディ・ジョン」は空爆されたと報じられたが、新たな「ジハーディ」たちが次々と誕生するだろう。
 人道と相いれない異形の思想信条ごと除去しない限り、ISとの戦いは終わらない。
 かって、やはり人道と相いれない狂気のイデオロギーを持つ統治体制があった。ナチス・ドイツだ。人種主義を掲げ、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)の蛮行を犯した。
 米英仏ソの連合国軍は空爆とともに地上部隊で地上部隊で大規模侵攻で東西から挟み撃ちにし、総統ヒトラー、宣伝相ゲッペルスを自殺に追い込みナチスを降伏させた。つき物が落ちたように、ナチスの異形思想はドイツ人から消え失せた。」と指摘した。
 最後に筆者は、「イスラエル情報機関モサドの元幹部が説いたISとの戦い方をニューヨーク・タイムズ紙が掲載した。
「法もモラルも人権も考えないずに戦いを始めるべきだ。すべてのIS支配地域を地上から消し去ることだ。
 第二次大戦中に(ドイツ東部)ドレスデンでそうしたように」
 70年前、ドレスデンは無差別空爆され、推計3万5千人以上が犠牲になった。第二次世界大戦でドイツ兵死者400万人超とされ、約1500万人が故郷を追わて難民となり、国土は廃墟と化した。
 似たようなことを、歴史は繰り返すのか、繰り返さないのか。」として締めくくった。
 読んで、問題の難しさをあらためて教えてもらった気がした。
 まず、「なによりも「敵」顔が見えない。欧州などから若者たちが流入して戦闘員は続々補填され、世界各地でテロを拡散させる」とのことは過去の報道で周知のこと。
 そして筆者は「人道と相いれない異形の思想信条ごと除去しない限りISとの戦いは終わらない。」いう。
 さらに筆者は「法もモラルも人権も考えずに戦いを始めるべきだ。すべてのIS支配地域を地図上から消し去ることだ。第二次世界大戦中に(ドイツ東部)ドレスデンでそうしたように」と、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された「ISとの戦い方」の記事を教えてくれる。
 テロとの戦い、テロ撲滅の処方箋は、いまだどこにも見当たらない気がしてならない。
 顔の見えない敵との戦いは、まるで幽霊との戦いのようではないか。まさに異形の敵だ。病気で言えば糖尿病のようなもので、外科手術で患部だけ摘出・除去することはできないのではなかろうか?
 
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by sasakitosio | 2015-12-02 06:39 | 東京新聞を読んで | Trackback