憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

甦れサンダーバード

10月25日付東京新聞社説に、「甦れサンダーバード」の見出しで、安全保障関連法の運用に関することが載った。
 今日は、この社説に学ぶことにした。
 まず社説は、「安全保障関連法の運用で自衛隊の「国際貢献」も一変しそうです。そもそも平和憲法にかなう国際貢献とは、伝説の“救助隊”に重ねて原点をたどります。
 待ちわびた往年のファンも多かったでしょう。今月からNHK総合テレビで始まった「サンダーバードARE GO」(毎週土曜日夕)は、不朽の人形劇版が英国で1965年(日本は66年)に初放送されて50周年を記念した新シリーズです。時代設定は2060年の近未来。トレーシー一家5兄弟による「国際救助隊」の活躍が斬新なアニメ版でよみがえりました。
 非軍事でいかなる国家にも属さず、支援も受けない。あらゆる難事も分け隔てなく地球を守るという究極の国際貢献。
 サンダーバードの衰えない人気の一因は、この誰にもわかりやすい政治的中立の精神にあるかもしれません。」と切り出した。
 つづけて社説は、「今日、安保法が成立した日本では、自衛隊の活動範囲が海外派遣や武器使用において一気に広がります。安保法の源流をたどれば一つには、1992年カンボジアの国連平和維持活動(PKO)で自衛隊の本格的な海外派遣に道を開いたPKO協力法に行きつくでしょう。
 冷戦後、日本の国際貢献の一翼を自衛隊が担うことになった大きな岐路でした。
 安保法と同様、「違憲」世論が渦巻く中、PKO協力法が成立した直後、協力法に反対する若手法学者らが出した本が当時、話題を呼びました。
 「きみはサンダーバードを知っているかーーもう一つの地球のまもり方」(サンダーバードと法を考える会編 日本評論社)
 編集を主導した水島朝穂・広島大助教授(当時、現早稲田大教授)が巻頭で強調したのは、憲法前文の「平和のうちに生存する権利」の対象が、日本国民のみならず、「全世界の国民」に等しく向けられていることです。平和憲法下の日本だからこそ、果たすべき「平和的国際貢献」があると。
 具体的には、率先して自衛隊の軍縮を進め、それに代わるサンダーバードのような人命救助優先の専門組織をつくる。国家単位でも、同盟関係でもない。貧困や飢餓や環境破壊など人類の平和を脅かす様々な災禍から、地球全体を守る志を問いかけたものでした。
 自衛隊に頼らない国際貢献なんてーー。安保法制下の今では、ほとんど空疎な非現実論と、取り合わない人もいるでしょう。
 しかし、思い返すまでもなく、自衛隊はもともとは専守防衛です。海外へ出ること自体、その一線を越えて、違憲の「武力行使」につながると考えたのが、私たちの平和主義の原点だったはずです。」と教えてくれる。
さらに社説は、「現にPKO以前、海外の被災地に派遣される国際緊急援助隊(87年法制化)の構成から、自衛隊は当初外されていました。それは日本の国際貢献に、非軍事の「サンダーバード精神」が宿った一時期でした。同時に、自衛隊の海外派遣に当時の人々が抱いた強い忌避間の表われでもあります。
 いま思えば、問題のPKO協力法さえも、武力行使とのそしりを受けないよう、一定のタガをはめられていました。
 こうしてギリギリ守り継がれた平和主義の抑制も、しかし、今回の安保法成立で水の泡です。しかも政府は成立の直後から、法律の初運用で、南スーダンPKO任務に「駆け付け警護」を追加する検討を始めました。
 PKOの国際舞台で、実際には20年以上武器を使わず信頼を積んできた自衛隊が、文民救出などの際に武器を使える舞台に変貌します。無論、戦闘にも巻き込まれやすくなるでしょう。
 あのサンダーバード精神に立った平和的国際貢献の理想に照らせば、おおよそ対極の「武力行使」の域に足をかけた自衛隊の現実です。
 「国際貢献」のPKOがなぜ、はるか対岸の「駆け付け警護」にまで流れ着くのか。私たちはやはり平和主義の原点に立ち返って、この巨大な乖離を肝に銘じておくべきでしょう。それが、安保法の運用にあたって、政府のなし崩しを阻むときの力にもなるはずです。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「さて17日、新シリーズの第三話は、宇宙往還機サンダーバー3号を操る末弟アランが、宇宙ゴミの中に漂う追尾式機雷の除去に苦労する話でした。この宇宙機雷は、2040年に起きた「地球戦争」の置き土産だったとか。
 4半世紀先の次世代に「地球戦争」が起きぬよう、戦争につながる火種を残さぬよう、現世代がなすべきこと。本当はそれこそが、今の日本政治が取るべき真の国際貢献の道なのでしょうが。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。「きみはサンダーバードを知っているか――もう一つの地球のまもり方」(サンダーバードと法を考える会編、日本評論社)が、PKO協力法に反対する若手憲法学者が出した本であることを初めて知った。
 編集を主導した水島朝穂・広島大助教授(当時、現早稲田大教授)が巻頭で強調したのは憲法前文の「平和の内に生存する権利」の対象が、日本国民のみならず、「全世界の国民」に等しく向けられていることです。」との指摘は、日本国憲法前文は、民主・平和憲法であると同時に世界人権宣言でもあることを意味している。世界中が天皇制は別にして、日本国憲法を見習うならば、世界から戦争はなくなり、世界中の国民が平和の内に生存できる。平和で人権が守られている「社会」であれば、豊かさは自然に憑いてくるような気がする。格差その他その後に生ずる問題も、平和で人権がも守られている「社会」では、説得と納得で解決されるような気がする。
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by sasakitosio | 2015-10-29 05:59 | 東京新聞を読んで | Trackback