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by sasakitosio

企業倫理より稼ぐ力か

10月21日付東京新聞社説に、「企業倫理より稼ぐ力か」の見出しで、このところ目立つ大企業の不祥事についての記事が載った。今日は、この社説を学習することにした。
 まず社説は、「利益至上主義の蔓延か、企業倫理の崩壊か。マンションや耐震など安心安全を担う業界の裏切り行為に怒りと不信感が込み上げてくる。不祥事が続く背景には社会の風潮もあるのではないか。
 大型マンションが傾く――信じられない事態である。横浜市内の4棟立てのマンションで建物を支える一部の杭が固い地盤に届いておらず、その施工データは偽装されていたことが分かった。
 多層下請けが業界慣行になっている中、孫請けの旭化成建材の現場担当者が杭の長さが足りないのにデータを改ざんしたり、杭と地盤をつなぐセメント量が不足していた。ことは暮らしや安全に関わる重大事態である。当然、杭を継ぎ足すか作り直すべきだった。
 そうしなかったことは工期が厳格化され、利益も限られる多層下請け構造の弊害ではないか、との指摘が業界関係者から聞こえる。」と指摘した。
 つづけて社説は、「検査で見抜けなかったことも重大である。行政や元請けによる検査は、データに不正はないとの前提、いわゆる性善説に基づいている。だが、こんな重要なデータが提出者任せえでは危うすぎる。元請けが現場で厳密に確認するなどのチェック強化が必要だろう。
 販売した三井不動産グループも昨年11月に住民が手すりの高さのズレを指摘したのに、当初は東日本大震災の影響ではとの説明を続けた。最終的に工事ミスを公表するまでに1年近くかかった。
 居住者にとっては人生で最大ともいわれる買い物である。資産価値維持という配慮が必要だし、代替住宅の確保や建て替えなどの居住者の要望に沿うのは当然である。」と指摘した。 
 さらに社説は。「一方、大手タイヤメーカーの東洋ゴム工業は、鉄道や船舶の振動を抑える防振ゴムの製造過程で性能試験データを改ざんしていた。同社の性能偽装は、2007年の防火用建材と、今年3月の免震ゴムに続いて3度目である。
 免震不正後に総点検したはずなのに防振ゴム偽装は8月に内部通報があるまで続いていた。二度ならず三度の不正は企業体質と片づけるわけにはいかない。」と指摘した。
 最後に社説は、「東芝、三井不動産系など名門の相次ぐ不祥事は、企業倫理の崩壊すら印象付ける。「稼ぐ力」は必要に違いないが、企業の利益至上主義が歪みを生んではいないだろうか。国民の安全安心な暮らしが置き去りにされていると、国民が感じ始めれば、国家信頼の危機である。
 一連の不祥事には深刻な警告が潜んでいるかもしれない。」と指摘して締めくくった。
 社説の「一連の不祥事には深刻な警告が潜んでいるかもしれない」との疑問や警告は、じっくり考えてみる点だと思った。東電の原発事故の原因究明も後始末のできていない現状を筆頭に、東芝や三井不動産系などの名門の相次ぐ不祥事は、先人が築き上げてきた「国民の安心や安全の基準」の遵守が、すべてに優先する命題なのに、利益追求と組織的無責任の前に忘れ去られているのではないか。
 「不祥事が続く背景には社会の風潮もあるのではないか」と社説は指摘しているが、一連の「信じがたい不祥事」は明治維新後150年余を過ぎて、日本社会のシステム障害が出始めたのだろうか?
 
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by sasakitosio | 2015-10-23 06:17 | 東京新聞を読んで | Trackback