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by sasakitosio

冤罪をなくせ

 10月6日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、ルポライター・鎌田慧氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「ついに間に合わなかった。89歳の奥西勝死刑囚が獄死した。よくもこの年まで拘置した。これだけでも非人道的だが、彼は無実の囚人だ。この無実をどう償うのか。
 1964年一審無罪判決、2005年の再審決定、それ以外の死刑判決と死刑維持決定をだした裁判官は、彼の悲報をどう聞いたろうか。
 95歳まで拘置して獄死させた、帝銀事件の平沢貞通死刑囚の例もある。平沢の18回にもわたる再審請求を裁判所は棄却した。この国の司法は、誤りをただす冷却水パイプが詰まっている。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「名月の光に清し鉄格子 平沢貞通の句である。
 叫びたし寒満月の割れるほど
 75年に処刑された福岡事件の西武雄の句である。無罪の罪人が地球上にたったひとり、処刑を前にした孤独感と恐怖はどれほどのものか。袴田巌死刑囚は再審開始決定で、47年7か月ぶりに仮出獄した。が、精神は病んだままだ。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「49年8月に発生した弘前大学事件の被告、那須隆さんは11年服役した後に、真犯人が現われた。それでも一度目の再審査請求は棄却された。
 52年間、冤罪を訴えている狭山事件の石川一雄さんは76歳。最近、体調がすぐれない。
 冤罪は証拠隠しと誘導尋問による。取り調べの全面可視化と証拠開示。
 これくらいは実行して悲劇を防ぐ決意を示してほしい。」と締めくくった。
 読んで、冤罪のむごさを感じた。
 89歳で獄死した奥西勝死刑囚。
 95歳まで拘置されて、獄死した平沢貞通死刑囚。
 筆者は、冤罪の人々の無実を晴らす運動に永く関わっておられる。なかなかできることではない。感心している。
  名月の光に清し鉄格子、
  叫びたし寒満月の割れるほど、
 それぞれの句から、無実の囚人の無念が伝わってくる気がした。
 筆者は「冤罪は証拠隠しと誘導尋問による」と指摘する。検事が死刑を求刑するときも、悩んだ挙句求刑すると聞いたが、裁判官も死刑判決を下す時は、悩むはずだが、それが冤罪だったとしたら、求刑した検事や判決下した判事の心境はいかがなものであろうか。
 裁判官になって「一件落着」と判決を下すのが、若いころの夢だったが、冤罪事件を見聞きすると、裁判官になれなくてよかったような変な気分だ。
 
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by sasakitosio | 2015-10-09 05:28 | 東京新聞を読んで | Trackback