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by sasakitosio

軽減税率  国家百年の計を誤るな

 10月1日付朝日新聞朝刊15面に、「私の視点」という欄がある。筆者は、明治大学教授(財政学)・田中秀明氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「財務省は与党税制協議会に「日本型軽減税率制度」を提示した。買い物時に10%の消費税を支払い、マイナンバー制度を使って後で2%分を払い戻す還付制度だ。外食をふくむ飲食料品等が対象で、一人年間4千円が還付の上限という。財務省案に対しは、還付の事務手続きが面倒△読み取り機を始め還付のためにシステムに費用がかかる△購入時の負担感が軽減されない△高所得者にも還付されるーーなど多くの批判が出されており、もっともな指摘だ。
 財務省案に問題が多いのは、軽減税率を巡って対立してする与党内を調整するための「苦肉の策」だからだ。
 公明党は選挙で約束した軽減税率の導入を主張し、自民党は対象の線引きが難しい、事業者の負担が大きいなどの理由を挙げて反対している。今後、財務省案をたたき台に与党内で議論されるが、密室協議では国民が置き去りになり、大きな禍根を残しかねない。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「そもそも軽減税率は、消費税の逆進性を緩和する低所得者対策として提起されたが、三つの大きな問題がある。
 第一に、対象品目の線引きが難しく、軽減を求める陳情合戦になる。導入した国ではバターとマーガリンで、暖かいものと冷たいもので、外食と持ち帰りで税率が異なるなど様々な非合理が起きている。
 第二に、高所得者ほど大きな軽減の恩恵を受ける。10%を8%に引き下げることによって支払い時の通税感の緩和は、高所得者に恩恵を与えても必要だろうか。
 第三に、数千億円から兆円単位で減収となり、社会保障充実の財源が不足する。
 問題は、これらの点に与党協議で説得的な説明がなく、財源対策などが先送りになっていることだ。財務省案はこれらの問題に一部対応するものだが、逆に、最初に指摘したような問題を引き起こしている。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「消費税の逆進性への対策は給付付き税額控除など、低所得者に限定して歳出面で手当てする方がはるかに公平で効果的だ。カナダでは給付付き税額控除により、低所得者に消費税負担の一部を還付しており、これを参考にすべきだ。
 軽減税率は事業者に負担を押し付け、財務省案は消費者に押し付けるものだ。これを元に議論するのではなく、改めて消費税の逆進性対策を検討する必要がある。
 また、消費税には確かに逆進性があるが、所得税・住民税を合わせれば税はほぼ累進的だ。保険料の方がはるかに逆進的であり、なぜ消費税の問題ばかりを議論し、保険料は議論しないのか。軽減税率は国家百年の計を誤るものであり、政治家任せにしてはならない。今こそ、我々が真剣に考える時だ。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 消費税の逆進性への対策に「給付付き税額控除」がカナダで実施されておるとのこと、この点はその仕組みを知らばなければと思った。
 ただ、税金は皆平等にはらって、それによって生じる不公平は子ども手当、寡婦手当、障碍者手当、生活保護等の給付でカバーすべきと思ってきた。また、徴収の段階で不公平が明確な税制は、永続的社会の財源としては不適当なのではないか、とも思ったりしている。
 
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by sasakitosio | 2015-10-03 06:17 | 朝日新聞を読んで | Trackback