憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

繰り返すのか歴史 日本「準戦時体制」へ移行

 9月18日付東京新聞朝刊14・19面の両面にわたり、「安保法制 言わねばならないこと 特別編 有識者6人が語る 6つの論点」という欄がある。
 今日はその中で、歴史家・保坂正康氏に学ぶことにした。
 まず筆者は、「安全保障関連法制の成立が意味するのは、憲法の非軍事的主義を軸とした日本の戦後民主主義が崩れつつあり、「準戦時体制」へと移行するということだ。
 戦争が起きるまでには過程がある。十段階の真ん中ぐらいに国交断絶があって、最後が武力衝突だ。それは外交で回避できるというのが、戦後の日本が選んできた道だった。
 それなのに、この法制を進めようとする人は、脅威を強調して、明日にも戦争が起こるようなことを言う。論理が逆立ちしている。
 多くの国民が反対するのは、そのおかしさを感じているからだ。
 僕は国会審議を見ていて、たった一つの結論に落ち着いた。
 司法、立法、行政の三権が独立して、民主主義の体制は維持されるのだが、行政つまり内閣が、他の二つを従属させようとしているんだね。それはファシズム(独裁)だ。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「安倍晋三首相は、「審議を国会にお願いしている立場で、野党議員に「早く質問しろよ」とやじを飛ばした。元最高裁長官が1959年の砂川判決は集団的自衛権行使の根拠にならないと言っても、聞かない。これは立法、司法、の積み重ねの軽視だ。何より憲法を解釈で変えて、平然としているのが一番怖い。
 答弁に立つ安倍さんが軍服を着ているように見える。1938年、日中戦争の体制強化のため、政府に人的・物的資源の統制を認めた国家総動員法案が衆院委員会で審議された。この時答弁に立った陸軍の幕僚は、議員の抗議を「黙れ!」と一括した。
 この単純さ、明快さは安倍さんと共通している。自分の信念はあっても、歴史認識が著しく欠けているから、集団的自衛権の行使を火事の例え話で説明したりできる。
 僕は延べ4千人の軍人などに取材してきた。特攻隊の7割は学徒兵や少年飛行兵。エリートではない庶民だった。かっての軍事主導体制は人間を序列化し、死の順番を決めた。
 戦争の怖さは、今までとは違う価値観の社会空間が生まれることだ。国家総動員法のような法律が必要とされ、メディアも統制される。文科系で学ぶヒューマニズムやシェークスピアなんて、役に立たない。軍に都合が良い人間が優先され、日常が崩されていく。
 だから歴史を学び、感性を養わないといけない。「戦争反対」というけれど、みんな何に反対しているの。この国を再び、かってのような戦争の倫理観をつくらせちゃいかん、というのが僕の信念だ。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「いま若者のデモで「民主主義が終わったのなら、また始めればいい」と言っている。
 僕も全面的に賛成だ。
 確か70年続いた戦後民主主義は、崩れようとしているのかもしれない。でもいつかは変えなくてはいけない。米国型でも、戦後でもない、新しい日本のデモクラシーをつくればいい。その根幹は、決して国家に隷属せず、対等な関係にあるシビリアン(市民)の姿勢だ。この国の体制にシビリアンの声をもっと生かしてほしい。」と指摘した。
 最後に筆者は、「戦後民主主義は強者の論理でもあった。競争社会はエネルギーを生むが、貧困などで敗者が増えると、社会不安を巻き起こす。もっと日本的な禁欲さや勤勉を受け継いだ、デモクラシーがあってもいい。
 今回、安倍さんは国民に改憲の危険性を教え、改憲を遅めたと思う。民主主義がどれだけ日本人に根付いたのかが試されている。いうなれば、準戦時体制に移行しようとする動きと、それを骨抜きにしようと新しいデモクラシーをつくるせめぎあいだ。僕は後者に勝ってほしいと痛切に願っている。」として締めくくった、
 読んで勉強になった。 
国会審議を見て筆者の一つの結論が「司法、立法、行政の三権が独立して、民主主義の体制は維持されるのだが、行政つまり内閣が、他の二つを従属させようとしているんだね。それはファシズム(独裁)だ。」とのこと。確かに、憲法上三権分立は保障されている。にもかかわらず、司法と立法が、内閣に従属させられるのは、なぜだろう。民主主義、選挙があっても、ナチスヒットラーが誕生したように、民主主義、選挙は、ファシズムの防波堤にはならないのかもしれないと思った。
 筆者の「米国型でも、戦後でもない、新しい日本のデモクラシーをつくればいい。その根幹は、決して国家に隷属せず、対等な関係にあるシビリアン(市民)の姿勢だ。」も理解出来た。いまの憲法を生かし、世界や未来へ拡げる、日本初の民主主義をつくれるといい。平和な日本から、平和な民主主義を創造しよう。
 
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by sasakitosio | 2015-09-23 06:42 | 東京新聞を読んで | Trackback