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by sasakitosio

安保法案に通じるだまし 湾岸戦争のトラウマ

 9月12日付東京新聞社説に、「安保法案に通じるだまし」という見出しで、「湾岸戦争のトラウマ(心的外傷)」のことが載った。今日はこの社説に学ぶことにした。
 まず社説は、「自衛隊海外派遣の必要性を意味する「湾岸戦争のトラウマ(心的外傷)」。安全保障関連法案の制定を目指す安倍晋三首相も、これにとらわれている。
 トラウマの原点は1991年の湾岸戦争にある。イラクの侵攻から解放されたクウェートが米国の新聞に出した感謝の広告に30の国名が並び、130億ドルの巨費を負担した「日本」の名前はなかった。日本政府の衝撃は大きかったが、間もなく政府は自衛隊海外派遣の必要性を訴えるキャッチフレーズとして使い始める。
 米国が始めたイラク戦争に自衛隊を派遣するためのイラク復興支援特別措置法を審議した2003年6月の衆院特別委員会。当時の石破茂防衛庁長官は「湾岸戦争から学んだものは、やはり、お金だけでは責任を果たしたことにはならない」と述べた。“トラウマ効果”を利用した。
 湾岸戦争の後、衆院に初当選した安倍首相もこのトラウマを共有している。06年の著書「美しい国へ」では「このとき日本は、国際社会では人的貢献抜きにしては、とても評価などされないのだ、という現実を思い知ったのである」と書いている。」と切り出した。
 つづけて社説は、「なぜ意見広告に日本の名前がなかったのだろうか。政府はこれを調べることなく、人的貢献の必要性を言いはやし、翌92年自衛隊を海外へ派遣する国連平和維持活動(PKO)協力法を成立させて陸上自衛隊をカンボジアへ派遣した。
 派遣後の93年4月になって、政府は追加分90億ドル(当時のレートで1兆1千7百億円)の使途を公表した。
 配分先のトップは米国で1兆7百90億円、次いで英国390億円、肝心のクウェートへは12か国中したから2番目の6億3千万円しか渡されていない。大半は戦費に回され本来の目的である戦後復興に使われなかったのである。
 それだけでも感謝の広告に名前が出ない理由になり得るが、本紙の取材で新たな証言が飛び出した。
 湾岸戦争当時、東京駐在員だったクウェート外交官で現在、政府外郭団体の代表は「あれは「多国籍軍に感謝を示そうじゃないか」という米国にいたクウェート大使が言い出した」と明かし、米国防省に求めた多国籍軍リストがそのまま広告になったという。多国籍軍に参加してない日本の名前がないのは当たり前だったことになる。
 クウェート政府に問い合わせていれば、たちまち明らかになった話だろう。解明しようとせず、「湾岸戦争のトラウマ」を逆手に取って焼け太りを測る様は、まともな政府のやることではない。」と教えてくれる。
 さらに社説は、「このトラウマがイメージを先行させる手法だとすれば、安倍政権下で健在である。
 首相は憲法で禁じられた集団的自衛権の行使が例外的に許される「存立危機事態」の例示としてホルムズ海峡の機雷除去を挙げる。
 「わが国が武力行使を受けた場合と同様な深刻重大な被害が及ぶことが明らかな状況。石油が途絶え、ガスも途絶えてしまうと、厳寒の時期に生命自体が危うくなる」(7月30日参院特別委)と「生命の危機」を強調した。
 野党から、主要六ケ国と核開発問題で合意したイランが機雷封鎖する前提は非現実的と指摘されようとも、また中東石油はパイプラインを通じて海峡を通過せずに輸入できるし、日本には200日分を超える石油備蓄があると反論されても、どこ吹く風である。
 米軍の輸送機に乗った日本人母子のポンチ絵を前に「まさに紛争国から逃れようとしているお父さんやお母さんや、おじいさんやおばあさん、子供たちかもしれない。彼らが乗っている米国の船を今、私たちは守ることができない」(14年5月15日の記者会見)と熱弁を振るったものの、野党からこの話のどこが「存立危機」なのかと問われた中谷元・防衛相は「邦人が乗っているかは判断の要素の一つではあるが、絶対的なものではない」(8月26日参院特別委)と答え、首相のパフォーマンスは足元から揺らいだ。」と指摘した。
 最後に社説は、「安保関連法案をめぐり、首相は「自衛隊がかっての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことはこれからも決してない」「外国を守るために日本が戦争に巻き込まれるという誤解があるが、あり得ない」と断言する。
 「湾岸戦争のトラウマ」を利用し続けた政府の言葉を信用できるだろうか。国民をだましているのではないか、との疑念は国会審議を通じて、高まりつつある。政府は急ぎたいだろうが、参院で拙速な採決に走ってはならない。答弁を重ね、国民に法案の正体を説明する義務がある。」として締めくくった。
 読んで驚いた。政府のウソに!!
 「93年4月になって、政府は追加分90億ドル(当時のレートで1兆1千7百億円)の使途を公表した。配分先のトップはアメリカで1兆790憶円、次いで英国390億円と続きクウェートへは12か国中、下から2番目の6億3千万円しか渡されていない」とのこと、
 また、1991年にクウェーとが米国の新聞に出した感謝の広告に並んだ30の国名は「クウェートが米国防省に求めた多国籍軍リストがそのまま広告になった」とのこと。
 これらを知ってみると、2003年6月の衆院特別委員会での当時の石破茂防衛庁長官発言「湾岸戦争から学んだものは、やはり、お金だけでは責任を果たしたことにはならない」とか、安倍総理の06年の著書「美しい国へ」での「このとき日本は、国際社会では人的貢献ぬきにしては、とても評価などされないのだ、と言う現実を思い知ったのである」とか、
のウソがはっきりした。
また。アメリカに国民の血税を「1兆1千7百億円」も戦費に使われ、その上、自衛隊の海外派遣への露払いとなった「あの戦後復興名目の130億ドル」は、一体なんだったのか?アメリカのジャパンハンドラーたちの高笑いが聞こえるようで、腹立たしい。
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by sasakitosio | 2015-09-16 13:56 | 東京新聞を読んで | Trackback