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by sasakitosio

中国台頭  「力への信仰」危うさと限界

 9月10日付朝日新聞朝刊17面に、「記者有論」という欄がある。筆者は、中国総局・林望氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「「中日関係の根本的な問題は、日本が中国の台頭を本当の意味で受け入れられないでいることにある」
 この夏、北京で開かれた国際シンポジウムで、中国の王毅外相はこう切り出し、持論を語った。
 王氏は、友人の日本人の「中国は歴史的にあるべき状態に戻っただけなのだから、日本人はそれを受け入れるべきだ」という発言を紹介。そういう日本人が増えれば「中日関係はいずれ正常な発展のレールに戻ると考えている」と述べた。
 会場にいた日本人は「(中国の王朝が周辺国を従えた)冊封体制に戻ればいいと言わんばかりでしたね」と、ため息をついた。
 王氏の考え方は、日本にだけ向けられているわけではない。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の外交官も最近、中国当局者と南シナ海問題を議論した際、「世界は中国の台頭という現実になれなければならない」といわれたそうだ。
 中国が強くなれば、周辺国は追従する。一部官僚が「力への信仰」をあらわにする姿に、私は中国の抱える危うさと限界を見る。」と切り出した。
つづけて筆者は、「富や力に頼む政治のほころびは、深刻な民族問題や香港で中国に反発した学生らのデモに表われている。
 しかし、これらの問題について北京で当局者や学者と話しても、彼らには「一体なにが不満なのだ」という思いが強く、議論はかみ合わない。
 たとえば、3年前の全国人民代表大会(全人代)でのことだ。
 新疆ウイグル自治区トップの書記に質問する機会を得た時、私は「中国の民族政策は、彼らの文化や誇りへの配慮を欠いているのではないか」と尋ねた
 回答を避けた書記の代わりに答えた民族政策担当幹部は、「外国の記者さんは何もわかっていない」と、新疆の経済発展を示すデータをひたすら並べ立てた。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「昨年、民主選挙を求めて香港の中心部を占拠した学生に話を聞いた時、政治改革への思いと同じか、それ以上に感じたのは、押し寄せる大陸のカネや人の波にのまれて「香港らしさ」が」失われつつあることへの恐れだった。
 北京ではその思いは理解されず、「香港が世界の金融センターとして地位を保っているのは、誰のおかげだ」という声が出る。
 「大陸の人々が幸せそうに見えなければ、両岸が近づくのは難しい」
 中台融和路線を進めた台湾の国民党が昨秋の統一選挙で大敗した後、同党幹部が共産党幹部に語ったとされる言葉だ。共産党を批判する人々が次々と拘束される現実を見せつけられては、台湾の人々の心は離れるばかりだという訴えだ。
 富と権力以外に、世界の人々を引き付ける価値観を示すことができるか。
 かって文明の源として周辺の国々が仰ぎ見た中国が、再び真の大国となる上で直面する課題だ。」として締めくくった。
 かっこ内の三行を読んで、記事を全部読みたくなった。
 しかし、「中日関係の根本的な問題は、日本が中国の台頭を本当の意味で受け入れられないでいることにある」との発言が、筆者の発言かと思ったら、中国の王毅外相の言葉だと知って、困惑した。「冊封体制に戻ればいいと言わんばかりでしたね」と会場にいた日本人は、ため息をついたとの情景と気分は理解出来た。
 やはり今の中国の指導者は、世界からの恩恵を気付かず、にわか成金的であり、にわか権力者的、なのではないかと思った。
 筆者の指摘のように、「富と権力以外に、世界の人々を引き付ける価値観を示すことができるか」が中国の課題かもしれない。
 ただ、かって文明の源として仰ぎ見た中国は、文化財や遺跡のなかにだけあり、今期待するのは無理かもしれない。
 むしろ、平和な、戦争しない70年の歴史を刻み続けてきた「日本国・日本国民」こそ、周辺の国々が文明の源として仰ぎみられる「国」に育たなければならないのではないだろうか?
 
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by sasakitosio | 2015-09-10 14:10 | 朝日新聞を読んで | Trackback