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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

最後のチャンス

 9月6日付東京新聞朝刊社説横に、「太郎の国際通信」という欄がある。筆者は、ジャーナリスト・木村太郎氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「「放送とは、文字通り送りっぱなしだから戻ってこない」
 放送の刹那的なことを皮肉を込めて言う言葉だが、米国で6年前に放送されたABC放送の2時間番組「地球2100」が今になって注目を集めている。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「ABC放送は気候変動による世界の終末が2015年に始まることを見通していた」(政治サイト デイリーコーラー8月29日)
 番組はユーチューブに残っていたので見てみると、その年2009年に生まれたルーシーという女の子が成長してゆく中で、地球環境がどう変化してゆくかを専門家の証言を元に予言してゆく。
 ルーシーの周辺では動植物の生態などが少しずつ変化してゆくが、2015年に大きな問題が表面化する。巨大なハリケーンが発生、風速70メートル以上の猛烈な暴風雨でフロリダ州は壊滅的な被害を受け、ルーシーも家を失う。
 この年は、米国の巨大ハリケーンだけでなく、バングラデシュでも猛烈なサイクロンに見舞われ、中国では深刻な干ばつで食糧不足が起きる。
 そうした異常気象に対処すべき、各国首脳による温暖化防止対策のための国際会議がワシントンで開かれるが、中国とインドが先進国の提案を拒否して決裂してしまう。
 この会議が地球を救う「最後のチャンスだった」と番組は位置づけ、2015年以後は悪化の一途をたどる地球環境を追う。
 ルーシーはやがてニューヨークへ移るが、海面が上昇して市街地の大部分が水没してしまう。疫病も大流行して世界の人口は激減する。なけなしの食糧をめぐって抗争がエスカレートし、世紀末に向かって人類は自らの手で滅亡の道をたどるという筋書きだ。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「しかし、番組は最後の数分間選択の余地を残している。
 「もし運命を変えることができるとしたらあの時に戻ることです」
 番組は再び2015年に戻る。地球温暖化防止のための国際会議で各国が合意する。
 化石燃料の使用が減り人々の生活スタイルも一変する。環境だけでなく、食糧問題ひいては難民問題も解決が期待できるという希望を持たせている。
 この番組がいま注目されるのは、言うまでもなく今年2015年が地球を救う「最後のチャンス」という想定だからだ。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「現実に、6年前に番組が予測した巨大ハリケーンは今太平洋で台風として猛威を振るっている。干ばつは米国西海岸を襲い、危機的な水不足の一方で大規模な山火事を多発させている。
 そうした中で12月にはパリで国連気象変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)が開催される。はたして途上国と先進国の合意はなるのか、あるいは決裂して地球破綻へ引き返せない道をたどるのか、6年前の番組が今問うている。」と締めくくった。
 読んで、考えさせられた。
 12月の(COP21)で、途上国と先進国の合意はなるのか、あるいは決裂して地球破綻へ引き返せない道をたどるのか、6年前の番組「地球2100」が、今問うているとのこと。ものすごく、リアルに見えた。
 世界各国の指導者たちが全体として、どのような選択をするのか、「COP21」を注視したい。 
by sasakitosio | 2015-09-07 07:04 | 東京新聞を読んで | Trackback