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by sasakitosio

トランプ演説に酔う聴衆

 8月30日付東京新聞社説横に、「太郎の国際通信」という欄がある。筆者はジャーナリスト・木村太郎氏だ。
 まず筆者は、「「これなら支持が増えるのも無理はない」
 日本時間26日午前にCNN放送で中継された共和党の大統領候補ドナルド・トランプ氏の演説を見ていてそう思った。
 「いまの米国の指導者はスチュービットな(愚かな)人間だと思いますか? 違います。すごくスピューデットな人間です、」
 トランプ氏はこういうブラックなジョークを交えながらアイオア州ダビューク市のホールに集まった3千人の聴衆を沸かせていった。
 トランプ氏の演説が他の候補と違うのはテレプロンプター(視線を下げずに原稿を読む装置)を使わないことだ。
 メモだけを頼りに身ぶり手ぶり豊かに自分の言葉で語るのは、これまでの政治家になかった魅力のようにも思えた。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「違うのは演説の作法だけではない。訴える政策も既存の政治家とは一味もふた味も違う。
 立候補表明直後はメキシコ移民の不法移民締め出しを中心に訴えていたが、最近は外交問題にも触れるようになりこの日も通商問題や安全保障問題で自説をトランプ氏らしい表現で主張した。
 「中国人が嫌いなわけではないけれど、彼らは米国人の職を奪い工場を奪っていったのです。それなのに米国は中国に一兆四千億ドル(約168兆円)もの借金があるというのはどうしても解せません。彼らがよほど利口で私たちの代表がスチューピッドだとしか思えないのです」
 トランプ氏は中国を語るときによく日本を引き合いにだす。
 「日本にも1兆4千億ドルの借金があるですよ。先日ロスアンゼルス港で巨大な船から日本の自動車が続々と陸揚げされるのを見ました。私たちは代わりに牛肉や小麦を輸出しているのですよ。引き合うわけないじゃないですか」
 安全保障問題については米国の責任が片務的だと言い、ドイツや韓国との関係に苦言を呈した後日本に触れてこういった。
 「日本とは協定があって日本が攻撃されれば米国は直ちに救援しなければなりません。ところが米国が攻撃されてもかれらは何もしなくていいんです。これで公平な取り決めなんでしょうかね」」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「トランプ氏の主張は簡単だ。米国の指導者が無能だったから世界各国から付け込まれてダメになってしまった。
 自分ならビジネスの世界でタフな交渉にも勝ってきた経験があり、米国を再び世界一にできるというものだ。気になったのは、そういうトランプ氏の演説に聴衆が酔っているようにも見えたことだ。それを裏付けるように最近の世論調査でトランプ氏への指示がさらに高まっている。
 トランプ氏が「台風の目」的な存在の大統領選では、日本の「安保ただ乗り論」も争点になるかもしれない。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 中国と日本にアメリカは168兆円の借金があるとのこと、トランプ氏は日米安保をアメリカにとって公平な取り決めでは無いと思っていることを知った。
 筆者が「気になったのは、そういうトランプ氏の演説に聴衆が酔っているようにも見えたことだ。」とのくだりは、危険なにおいを感じた。アメリカ人が自信を失っていること、それを力で取り戻そうとしていること、そんな風景が見える。
 アメリカだけでなく、ロシアも、中国も、日本も、指導者の発言にそんな空気が感じられる。そして、国民がそれに酔う光景は、平和な普通の日常にとって、危うい気がした。
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by sasakitosio | 2015-08-31 06:58 | 東京新聞を読んで | Trackback