憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

安保にらむ「参院の乱」

 8月9日付朝日新聞朝刊2面に、「日曜に想う」という欄がある。筆者は、特別編集委員・星浩氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした
 まず筆者は、「私が担当するこのコラムでは5回連続になるが、今回も集団的自衛権の行使を認めることに伴う安全保障関連法案について書く。
 安倍晋三首相は民放テレビで例え話をして、米国の母屋ではなく離れが火事になったら、消火を手伝うのだと解説していた。
 だが、法律ができて自衛隊が出動を命じられるのは消火作業ではなく戦闘だ。外国の軍隊と交戦し死傷者が出るかもしれない。民間人が巻き込まれる恐れもある。戦後の日本が守り続けてきた、海外での武力行使をしないという原則から大きく踏み出す。安保政策の転換なのだから、繰り返し問題点を指摘しなければならない。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「まずは安保法案の欠陥は憲法違反の疑いが強いことだ。審議が続いている参院の特別委員会でも、違憲という批判が止まらない。維新の党の片山虎之助氏は「多くの国民は法案が憲法違反だと考えている。違憲論をクリアしなければ国民の理解は深まらない」と指摘した。もっともだと思う。
 憲法解釈が政権の意のままに変えられているではないか。そんな不安がある中で、政権の中枢にいる磯崎陽輔首相補佐官「法的安定性(憲法や法律の解釈を簡単にはかえてはいけないこと)とは関係ない」と言い放ったのだから、正に不安は的中している。
 集団的自衛権でも、今回容認しているのは「限定的」だから、米国の戦争などに巻き込まれることはないという答弁も、説得力がない。安倍首相らと同じように例え話をしてみよう集団的自衛権を全く認めないのを白、米国と英国との同盟並みに全面的に認めるのを黒とする。安保法案によって集団的自衛権の行使を一部容認すれば、灰色の領域に入るのだが、それが白に近い灰色なのか、明確な規定がない。公明党の山口那津男代表は「個別的自衛権に毛が生えた程度」というが、毛は増殖しないのか。保証はない。
 戦後日本の安保論争では、自衛隊の活動範囲が論点となってきた。日米安保条約は対象範囲を「極東」と定め、極東は「フィリピン以北」とされてきた。周辺事態法も「地理的概念ではない」と説明されながらも、自衛隊の派遣については「中東やインド洋は想定されていない」といった政府答弁もあり、主な活動地域は日本周辺と理解されてきた。ところが、今回の安保法案では地理的な制約がない。自衛隊による米軍支援は日米安保の範囲を大きく超えている。これも、際限のない海外派遣につながるという懸念を生んでいる。」と指摘した。
さらに筆者は、「ところで、参院といえば、過去に何度も政変劇の舞台となった。
 まず、衆院に小選挙区制を導入する政治改革関連法案。1993年11月、衆院本会議で可決されたが、94年1月には参院本会議で否決。当時の与党・社会党から大量の造反が出たためだ。その結果、細川護煕首相と河野洋平自民党総裁が話し合い、法案は修正後に成立した。
 2005年夏には、小泉純一郎首相が執念を燃やす郵政民営化法案が衆院で可決されたが、参院では自民党から多くの反対者が出て否決。小泉氏は衆院の解散総選挙という勝負に打って出た。首相指名や予算の議決で優位に立つ衆院への対抗意識は、参院の与野党に共通している。「衆院、何するものぞ」と言い感覚がもたげて、波瀾を巻き起こすことがある。」と指摘した。
 最後に筆者は、「かって「参院のドン」と呼ばれた青木幹雄元自民党参院議員会長は、5年前の政界引退後も国会近くに事務所を構え、参院幹部の相談に応じている。
 安保法案で無理をすれば政権の体力は落ちる。安倍首相は総裁選で再選されても、内閣改造で入閣に漏れた議員が不満を募らせる。来夏の参院選前に「安倍おろし」の動きが出ることもあり得る。それを承知で法案の強行採決に踏み切るかどうかーーーーーー。
 青木氏はそんな政局の見立てをしている。安保法案の攻防は参院の乱につながるかもしれない。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 記事を読んで、1994年1月には参議院本会議で「衆院に小選挙区制を導入する政治改革法案」が否決され、2005年夏には「郵政民営化法案」が否決されたことを改めて思い出した。共に衆院で可決した法案が、当時の与党議員の造反で参院で否決したものだ。
 その造反を引き起こしたのはいったいなんだったのだろうか?
 筆者は「安保法案の攻防は、参院の乱につながるかもしれない」と、期待しているようだ。この間の広範な市民の反対運動が、「参院の乱」の引き金の一つになることは確かなような気がする。頑張らねば!元気なうちは!
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by sasakitosio | 2015-08-11 14:13 | 朝日新聞を読んで | Trackback