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by sasakitosio

戦慄の原発小説

 8月5日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は文芸評論家・斎藤美奈子氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「火山活動は活発化しているわ。川内原発は再稼働に向けて動き出すわ。政府はあんなザマだわ。右を見ても左を見ても不安だらけ。
 このタイミングを見計らったように出版されたのが、北野慶「亡国記」(現代書館)。二度目の原発事故を想定した稀代の長編小説だ。読者より一足早く校正紙で読んだ私は叫んでしまった。まに、この恐ろしさと面白さとリアルさはっ!」と切り出した。
 つづけて筆者は、「物語は2017年4月からはじまる。その日の朝発生したマグニチュード8.6の大地震。静岡県の島岡原発3号機が爆発し、本州全域が高濃度放射能に覆われて首都機能は完全に麻痺。時の岸辺三郎首相ほか政府の要人は北海道に避難するも、特定秘密保護法下で情報は隠蔽されやがて政府もジャーナリズムも機能不全に陥る。
 こんな状況の中、京都に住む父親と小学生の娘は西に向かって避難を開始。九州から船で韓国へ渡るが、それは難民となった彼らの苦難の旅の端緒にすぎなかった。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「フィクションとは思えぬ臨場感。大震災後に出た数々の原発関連小説の中でも読みごたえはピカイチじゃないかな。多くの人々には未知の作家の大きなチャレンジ。日本列島が海に沈みこむ小松左京「日本列島沈没」(1973年)や日本が東西に分断される矢作俊彦「あ・じゃ・ぱん」(97年)にも負けぬスケール感に圧倒される。」と締めくくった。
 読んで、怖さとリアルさが伝わってきた。
 「特定秘密保護法下で情報は隠蔽され、やがて政府もジャーナリズムも機能不全に陥る。」、「京都に住む父親と小学生はの娘は西へ向かって避難を開始。韓国へ渡るが、それは難民となった彼らの苦難の旅の端緒にすぎなかった。」との、記述は、リアルだ。かって、この欄で紹介された「ホワイトアウト」は買って読んで、そのリアルさに驚いた。読んだ直後、100歳で亡くなった叔母の葬儀に行ったついでに、新潟県庁舎を見ながら、泉田知事の無事を祈った、事を思いだした。
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by sasakitosio | 2015-08-08 06:43 | 東京新聞を読んで | Trackback