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by sasakitosio

経済無視の経済政策

 7月26日付東京新聞4面に、「時代を読む」という欄がある。
 筆者は、同志社大教授・浜矩子氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「豊かさの中の貧困。これが日本の最大の問題だ。ある時から、筆者はそのように考えるようになった。
 20世紀と21世紀の境目辺りからのことだ。
 豊かさと貧大の関係はさまざまだ。
 その一つが、貧困の中の貧困。
 その二が、貧困中の豊かさ。
 その三が、豊かさの中の貧困。
 そして、その四が豊かさの中の豊かさだ。
 その四はひとまずさておき、先ずはそこまでの三つの組み合わせについて考えてみよう。
 貧困の中の貧困は人々に勢いを与える。誰もが何とか当面の貧困から脱却しようとする。見渡す限り、誰もが同じ問題を抱えている。だから、誰もがあまり深く考える必要もなく、同じように頑張る。
 貧困の中の豊かさは連帯感と革命を生む。あの金持ちをやっつけよう。そして、自由と生きる権利を勝ち取ろう。この同志的思いが人々を決起に向かって後押しする。
 一番厄介なのが、豊かさの中の貧困だ。世の中にはおおむね満ち足りた人々が多数を占めている。
 その中で、生存権を脅かされている人々は、肩身が狭い。仲間がいない。だから、彼らの権利はないがしろにされていく。
 この問題こそ、今の日本の問題だ。あふれんばかりの豊かさを手に入れた経済社会、そのただ中に貧困にあえぐ人々がいる。この大矛盾をどう解消するか。ここに焦点を当てることにこそ、今の日本の経済政策の役割がある。
 この問題に焦点を絞り込むことができてこそ、今の日本において経済政策はその名に値する。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「国々の経済政策は、何をするから、その存在を主権者たる国民に容認されているのか。
 答えは明白だ。経済活動に生じた歪みを修正する。
 それが、経済政策に求められるところだ。
 経済政策は、この機能を然るべく全うする。
 それを前提に、我々は税金を支払って経済政策の責任者たちを養っている。
 今日の日本が当面している歪みは豊かさの中の貧困だ。その犠牲者たちを救済する。そこに今の日本における経済政策の焦点がある。
 ところが実際には、今の日本の経済政策はとんでもない方向に照準をあわせようとしている。
 4月の訪米時、安倍首相は、「私の外交安全保障政策はアベノミクスと表裏一体だ」と発言したという。彼の外交安全保障政策が目指すところは何か。それは、戦後レジュームからの脱却だ。戦後レジュームから脱却したければ、戦前に立ち戻るしかない。なぜなら、今から未来永劫、どこまで行っても戦後は戦後だからだ。戦後世界から脱却したいなら、戦前にタイムスリップするほかはない。」と指摘した。
 最後に筆者は、「そのような問題意識を持つ外交安全保障政策と表裏一体の関係にある。そのような経済政策が、今の日本において経済政策の名に値する役割を果たすことができるか。否である。
 強い日本を取り戻す。そのための強い経済基盤を取り戻す。そのような「一体感」を持つ経済政策は、決して豊かさの中の貧困問題に目を向けることはできない。
 そのような政策姿勢は、豊かさの中の豊かさを煽り上げるばかりだ。豊かな者たちがより豊かになり、その豊かさが強さの苗床となる。それが狙いだ。今の日本の政府・与党 の方向感の中で、経済政策が外交安全保障政策と表裏一体となるというのは、要するにそういうことだろう。
 かくして、時代は逆行する。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
  筆者は、「経済活動に生じた歪みを修正する。その歪みの犠牲となった人々を、救済する。それが経済政策に求められるところだ。」、「今日の日本が当面している歪みは豊かさの中の貧困だ。その犠牲者たちを救済する。そこに今の日本における経済政策の焦点がある。」、「強い日本を取り戻す、そのための強い経済基盤取り戻す。・・・・・そのような政策姿勢は、豊かさの中の豊かさを煽り上げるばかり。豊かな者たちがより豊かになり、その豊かさが強さの温床となる。」、等の指摘は、理解出来た。
 その上で、具体的にどうゆう政策がイメージできるだろうか。教育、医療、介護等の「救済から必要の充足」、富裕層への応分の負担増等が、この間の新聞学習から思いつくが、筆者はどのように考えておられるか、知りたいところだ。
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by sasakitosio | 2015-08-07 07:02 | 東京新聞を読んで | Trackback