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by sasakitosio

核燃料サイクル 計画は白紙に戻すべきだ

 7月26日付朝日新聞社説に、「計画は白紙に戻すべきだ」の見出しで、「核燃サイクル」のことが載った。
 今日は、この社説を学習することにした。
 まず社説は、「8キロで原爆が作れるとされるプルトニウムは、国際社会がいま、最も神経をとがらせる物質の一つだ。
 それを日本は47.8トン(昨年末時点)保有している。前年より0.7トン増えて、原爆5975発分である。
 利用計画の無いプルトニウムを取り出すことは、核不拡散条約の原則に反する。日本のプルトニウムは、政府が計画する「核燃料サイクル事業」で燃料として使うことになっている。これを保有する理由にしている。
 ところが、核燃サイクルは、技術的に困難だったり、採算が合わなかったりと、政府の思惑通りに計画が実現できる見通しはない。計画の破綻は内外に明らかだと言ってよい。
 実際に、海外からは「使う見通しのないプルトニウムを持つのは、日本が核兵器保有を考えているからではないか」と疑念さえ招いている。国内にも「潜在的な核抑止力」との位置づけが見え隠れするが、唯一の被爆国であり平和国家を任じる日本にとって、外交上マイナスだ。
 プルトニウム保有の理由としている核燃料サイクルは技術、費用、安全性、外交のどの観点から見ても合理的とはいえない。計画は白紙に戻すべきである。
 核燃サイクルは、原発の使用済み燃料を再処理してプルトニウムとウランをとり出し、再び利用する仕組みだ。
 経済産業省は昨年まとめたエネルギー基本計画で「サイクル政策の推進」を明記した。
 ①福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」での研究推進
 ②青森県六ケ所村での日本原燃が進める再処理工場の稼働
 ③プルトニウムを含む「MOX燃料」を普通の原発で燃やす「プルサーマル」が主要な柱となっている。
 しかし、三つともそれぞれ困難に直面している。」と教えてくれる。
 つづけて社説は、「まず「もんじゅ」である。
 燃料として燃やした以上のプルトニウムが得られる「夢の原子炉」をめざした。しかし、20年前のナトリウム漏れ火災以後ほとんど止まったまま。大量の点検漏れも発覚し、運転再開はまったく見通せない。
 各国でも、水と激しく反応するナトリウムをめぐる技術開発などに手を焼き、先進国の多くはすでに撤退している。
 次に日本原燃の再処理工場。
 使用済み核燃料からのプルトニュウムの取り出しは現在、英仏に委託している。これを国産化しようという計画で、1997年には完成するはずだった。
 しかし、これまで20回以上完成時期が延び、建設開始からも22年がたった。建設費は当初の計画の7600億円から2兆2千億円に膨らんだ。 
 来年3月の稼働をめざして原子力規制委員会の審査を受けている。稼働後40年間で、約3万トンの使用済み燃料の再処理に12兆6千億円かかると試算されているが、さらに膨らみそうだ。
 日本原燃は、原発を持つ電力会社がお金を出して運営する株式会社だ。もっと原燃への国の関与を強めて、事業を支える検討も始まっている。巨額の財政赤字を抱えて社会福祉など歳出の抑制が始まっている日本に余裕があるのか。
 唯一、実用化していたプルサーマルも先行きが見通せない。
 再処理費用をかけた分、MOX燃料はウラン燃料に比べて割高になる。これまで海外に加工を依頼して輸入したMOX燃料の価格は、通常のウラン燃料の7~9倍とも推計される。
 費用がかかりすぎ、使用済み核燃料などのゴミを減らす効果もほとんど期待できない。MOX燃料を使う場合には、地元自治体の事前の了承が不可欠だ。
 東日本大震災前でも、実際にMOX燃料を使えるようになったのは4基で、業界の事前の計画の4分の1程度のとどまった。」と指摘した。
 さらに社説は、「再処理をやめるのに約5兆円を掛けたとしても、使用済み燃料を直接、地中に埋めて処分する方が安上がりだとの試算もある。核兵器に転用できるプルトニウム
保有は、テロの標的になるなどのリスクも招く。
 米シンクタンク「核不拡散政策教育センター」のソコルスキー代表(元国防総省不拡散政策担当)らが先月、日中韓3カ国で政府高官を訪ね、「経済合理性のない再処理事業の計画や構想の停止を、日中韓、あるいは米国も含めた4ヵ国で同時に宣言してはどうか」と提案した。
 日本政府は来年3月、再処理工場を稼働させる考えだ。そんな状況に触れると、中国でも韓国でも色を成したという。
 「再処理停止は東アジアの安全保障環境を改善する。特に非核保有国で先頭を往く日本の再処理停止は、韓国やイランなど他の非核保有国に対して新たな規範を示すことになり意味は大きい」とソコルスキー氏。
 燃料増殖の見果てぬ夢は捨てて、核燃サイクルは凍結する。
 それこそが合理的で、核の不拡散と廃絶をめざす日本にふさわしい道ではないか。」として締めくくった。
 読んで勉強になった。
 まず、「日本はプルトニウムを47,8トン(昨年末時点)保有している。前年より0.7トン増えて、原爆5975発分である」こと、「日本のプルトニウムは、政府が計画する「核燃料サイクル事業」で燃料として使うことになっている。」とのこと、を知ることができた。
 また、「米シンクタンク「核不拡散政策教育センター」のソコルスキー代表(元国防総省不拡散政策担当)が、「日本政府は来年3月、再処理工場を稼働させる考えだ」との状況に触れると、中国でも韓国でも色をなしたという。」とのことを知り、考えさせられた。
 あらためて、再処理工場が国際問題なのだということを知った。
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by sasakitosio | 2015-08-02 07:42 | 朝日新聞を読んで | Trackback