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by sasakitosio

独「パート正社員」に学ぼう

 6月12日付朝日新聞17面に、「独「パート正社員」に学ぼう」の見出しで、労働基準法改正案に関わる署名記事が載った。筆者は、筑波大学教授・田中洋子氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「国会に提出された労働基準法改正案で、高度専門職に成長型の労働を促す制度が盛り込まれるなど、労働時間と給与の連動を切り離す方向の議論が進んでいる。
 日本とは対照的に、労働時間と給与をむしろ明確に結びつけ、その上で労働時間を思い切って柔軟化することで国際競争力を保っている国がドイツである。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「ドイツのパートは、日本と違って「一部の時間(パートタイム)だけ働く正社員」である。基本的な労働時間は正社員と等しい。期限の定めなく働き、社会保険に加入し、30日間の有給休暇、病気休業、育児・介護休業を取得でき、企業内福利を利用できる。唯一異なるのは、働く時間を短縮した分、給与が減少することである。働いた時間がフルタイムの何割にあたるかに応じて給与が決まる。
 たとえばベンツで有名な自動車メーカーのダイムラー社では、正社員が次のように働く。
 ①午前または午後だけ
 ②週3日か4日だけ
 ③二人で同じ仕事を曜日ごとに分担
 ④数か月集中的に働き、その後数カ月働かないが給与や保 
  障は継続、などだ。
 製造ラインの労働者から事務職員、管理職、プロジェクトにかかわる高度専門職まで様々な男女がパート正社員で働いている。
 労働時間の設定は、本人と上司の間ですり合わせ、時に人事担当者や従業員代表委員会の関与を経て決まる。
 これによって経済の変動への柔軟な対応を実現する一方、育児や介護のための時間を確保でき、再教育や副業、病気などへの対応も可能となっている。
 働く時間を大胆に柔軟化する「人生対応型人事管理」と呼ばれるこの方法は、ダイムラー社に限らず既に多くの企業に普及している。
 そこでは一定の生活保障を基盤とした働き方の多様性を前提として企業の国際競争力も実現されているのである。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「ここから考えると、日本において「働き方の選択」が論じられる視野はまだ狭いように見える。「成果」に頼って給与と労働時間を切り離す考え方は、法案の趣旨に反して働き過ぎを助長しかねない。
 むしろ時間に明確に対応した給与と雇用保障のもとで、一人ひとりの状況に合わせた労働時間の多様化が可能であるという現実に、もっと目を向けてはどうだろうか。」と締めくくった。
 大変勉強になった。
 「ドイツのパートは、一部の時間だけ働く正社員である」、とのこと。だから「期限の定めなき働き、社会保険に加入し、30日間の有給休暇、病気休業、育児・介護休業を取得でき、企業内福利を利用できる」とのこと。
 現に「ベンツで有名なダイムラー社では、正社員が次のように働く。①午前または午後だけ②週3日か4日だけ③二人で同じ仕事を曜日ごとに分担④数か月集中的に働き、その後数カ月は働かないが給与や保障は継続、などだ。」とのこと。
 この働き方は、「人生対応型人事管理」と呼ばれる、とのこと。
 そして、極めつけは、「一定の生活保障をした働き方の多様性を前提として、企業の国際競争力も実現されている」とのことである。
 この働き方を容認する社会は、根本的に「人間」を信頼し、「人間」の成長を期待し、「個々の人間の多様性」を評価・肯定しているように思えた。こんな価値観をもつ国家社会は、長い目で見たら、国家間競争で勝利するだろうと思った。
 
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by sasakitosio | 2015-06-22 05:57 | 朝日新聞を読んで | Trackback