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by sasakitosio

科挙の国の裏口入学

 6月16日付東京新聞朝刊11面に、「論説委員のワールド観望」という欄がある。今日の筆者は、上海在住=加藤直人氏だ。今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「中国の武漢大学でにわかには信じられない手口の裏口入学詐欺が発覚した。4年間授業に出席しながら、卒業間際に「裏口入学」すらしていない偽学生だと判明した。
 隋から唐の時代にかけての官吏登用試験・科挙は「昇官発財(役人になり金をもうける)」の足がかりとも皮肉られたが、奇想天外な詐欺事件の背景には、当代中国のすさまじい受験競争がありそうだ。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「中国紙・北京晨報などによると、事件の舞台は最近、客船転覆事故が起きた湖北省にある武漢大学。一人15万元(約300万円)の手数料で裏口入学したはずの“学生”ら20余人が、卒業間際に自分で学籍を検索し、在籍していないことに唖然とした。
 “学生”は裏口入学を斡旋した「指導員」と名乗る男に年1万5千元の授業料を支払い、授業にも出席していたという。だが、学生証はなく、一般学生とは別室で試験を受けさせられていた。
 不審に思った”学生“は「指導員」に問いただしたが、「君たちは裏口入学だから」と丸め込まれた。警察は「指導員」ら3人を拘束し、内部協力者を捜索している。
 詐欺は以前からあり、大学は数年前から受験生に掲示やメールで注意喚起していた。」と教えてくれる。
 つづけて筆者は、「背景には「高考」と呼ばれる中国の大学統一試験のすさまじい競争がある。今月あった試験には前年比3万人増の942万人が挑戦し、北京大、精華大など超名門校の狭き門を争った。
 中国では今や「結婚するには男性が住宅と車を準備することが前提」ともうわれる。受験生の息子を持つ上海の女性(47)は「名門合格は収入や就職麺で人生飛躍の活路。親の方が高考を前に緊張した」と漏らす。
 金持ち二代目の「富二代」や高官子弟の「太子党」とは無縁の庶民なら名門大合格にかける気持ちは痛いほどわかる。
 中国では大学ごとの試験はなく「高考」一発試験のため、それに失敗すれば、裏口入学の悪魔のささやきにも心が揺れる。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「さて、中国の学歴社会の頂点に君臨するのが創立117年の北京大。だが、理系の名門精華大が近年国家指導者を排出し、両校名もじって「大清帝国、北大荒」と皮肉る言葉も流行した。「北大荒」とは文革中に都市学生が下方された黒竜江省のいてつく荒野だが、確かに北京大卆の近年の国家指導者は李克強首相ぐらいしか見たらない。
 なぜ、理系出身が政治中枢を占めるのか。「経済発展を重視する今の中国には理系の人材が必要」との見立てに対し、「北京大生は伝統的に政治好きで政治運動に首を突っ込むので、早くつぶされやすい」と、うがった分析も。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「今、中国トップの習近平国家主席は精華大卆。地方指導者の時代は身を低くしていたが、「反腐敗」を旗印に権力を掌握した近年の政治手腕は理系らしからぬしたたかさに映る。
 そういえば、精華大とはいえ専攻はマルクス主義思想だった。」と締めくくった。
 よんで、いまどきの中国事情を知るうえで、大変役に立った。「富二代」、「北大荒」という言葉を、初めて知った。
 とくに、「年間300万円を払い、それを4年間続けられる人々が20余人」存在したことに、その経済力に驚いた。
 また、「20数人を、4年間だまし続けられる社会のしくみ」の実在にも、驚いた。
 その原因は、いったいどこからくるのだろうか?
 共産党一党独裁資本主義のなかで、起る人間模様なような気がするが、この点は筆者の続報を切望する。
 
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by sasakitosio | 2015-06-20 06:42 | 東京新聞を読んで | Trackback