小細工はたくさん
2015年 06月 20日
まず筆者は、「安倍晋三首相と橋下徹大阪市長の共通点は、人の話は死んでも聞かず、自分の主張はどこまでも押し通し、批判されればすぐに切れるが人の批判は好きなことだ。そんな王様の二人がそれぞれの家来(菅義偉官房長官、松井一郎大阪府知事)を従え、三時間にわたる会談をもったという。
「与党の強行採決にしたくない」とばかり裏で抱き込み工作に走る首相も姑息。
一度は引退を表明したのに、首相に呼ばれてほいほい出ていく市長も軽薄。
それを政局談義として解説する政治評論家も低級なら、素知らぬふりを決め込むニュースショウも卑怯。」と切り出した。
つづけて筆者は、「安保法制は日本の行く末を決める重大法案なんでしょ。片方では違憲だとして体を張っている市民や学者もいるのに、こんな小細工で戦争への道筋を付けられたくない。
55年前(1960年)の6月17日、在京七紙(産経、毎日、東京、読売、東京タイムズ、朝日、日経)は合同で「暴力主義を廃し議会主義を守れ」と題する共同宣言を発表した。60年安保闘争のさなかで流血事件が起きたことを憂慮した内容だったが、岸信介内閣の責任を問わない体制寄りの姿勢だったため「新聞が死んだ日」と後に評された。」と教えてくれる。
最後に筆者は、「だが今読むと、主張の半分は正しい。数を頼み、破たんした論理で採決を目指すこと自体が暴力だ。党利党略はもうたくさんだ。」と締めくくった。
読んで面白かった。
筆者の指摘の
「人の話は死ぬまで聞かず、自分の主張はどこまでも押し通し、批判されればすぐに切れるが人の批判は好き」な二人の王様が「3時間にわたる会談をもった」とのこと。
二人の王様の対話を、筆者には「物語」風に書いていただくと面白いかもしれないと思った。
また、「首相は姑息で、橋下大阪市長は軽薄で、政治評論家は低級で、ニュースショーも卑怯」との表現は、じつに分かりやすかった。