憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

間違った雇用安定化策だ

 5月21日朝日新聞朝刊15面下に、「私の視点」という欄がある。筆者は、立正大学准教授(労働法)・高橋賢司氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「労働者派遣法の改正案が国会で3度目の審議入りをした。
改正案では、派遣の受け入れに最大3年の制限がある業種と制限のない業種とがある今の制度を廃止し、一律3年とする。
 しかし、派遣労働者は職場(課のレベルを想定)を変えれば3年を超えて派遣されるし、派遣先企業も、過半数組合の意見を聞けば同じ職場で3年を超えて派遣を受け入れられる。つまり、無期限に派遣の提供を受けることができる。
 派遣期間の撤廃につながり、働く側も派遣労働者として利用され続けるとの批判が根強い。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「日本の雇用規制の手本であるドイツやフランスでは、派遣は、「一時的労働」が建前である。
 かって、2002年に派遣期間を撤廃したドイツでは、労働者派遣が不安定雇用の代名詞と化し、11年に労働者派遣は「一時的・臨時的な労働」にかぎるとした。
 その結果、好景気であるにもかかわらず、派遣労働者の数は増加せず、社会保険義務のある正社員などの雇用が増加している。雇用規制が健全であれば、景気の良い時に正社員が増加するというよい証拠である。
 さらに13年には、連立政権が派遣期間を18カ月とする協定を締結し、再規制への道を歩んだ。
 フランスでも派遣の利用は一時的なものが原則だ。
 派遣可能な期間は原則18カ月とされ、例外的に24カ月の派遣が許されるにすぎない。
 こうしたお手本を見る限り、派遣期間を撤廃させるのではなく、「一時的な労働」であることを実現することが、労働者派遣が限定される効果を生み出す。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「政府は、改正案が派遣労働者の待遇を改善し、正社員への道を開くと説明している。
 改正案では、同じ職場で3年働いた派遣労働者を直接雇うよう派遣先企業に依頼することや、派遣労働者に対する教育訓練を派遣会社に義務付けている。確かに、これらは雇用の安定化を意図している。問題はその効果である。派遣先企業への依頼は義務付けられていても、本当に雇用することまで義務付けるものではない。
 派遣会社が無期で労働者を雇う場合には、派遣先は派遣を無期に受け入れられる。しかし、派遣会社が無期で労働者を雇用しても、景気が傾き、派遣先企業が派遣会社との派遣契約を解約すれば、大手の派遣先を失った中小の派遣会社は派遣労働者を解雇せざるを得なくなる。これは、リーマンショック後の「派遣切り」で生じたことだ。
 改正案は、労働者派遣を巡る国際的動向と雇用安定化策の基本を読み違えている。」と、締めくくった。
 読んで勉強になった。
 ドイツでは、11年に労働者派遣は「一時的・臨時的な労働」にかぎるとした。その結果、好景気であるにもかかわらず、派遣労働者の数は増加せず、社会保険義務のある正社員などの雇用が増加した」とのことを知り、納得した。
 改正案では、派遣先企業が「無期限に派遣の提供を受けることができる。派遣機関の撤廃につながり、働く側も派遣労働者として利用され続けるとの批判が根強い。」とのことは、批判が当たっていると思った。
 そもそも、労働者の中に、正規労働と非正規労働という差別を合法化する「法律」は、憲法の平等に反し、違憲ではないかと思うが?いまだ違憲訴訟が起きたという話は聞いたことがない。なぜだろうか?
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by sasakitosio | 2015-05-26 05:52 | 朝日新聞を読んで | Trackback