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by sasakitosio

偽人民元に泣くのは

 5月12日付東京新聞11面に、「論説委員のワールド観望」という欄がある。筆者は、上海在住の加藤直人氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「銀行で受け取った人民元に偽札が交じっていた。驚いたことに中国の警察は事件として捜査せず、銀行は「責任はない」の一点張り。毛沢東は建国前に「為人民服務(人民に奉仕する)」のスローガンを唱えた。今でも共産党や政府の庁舎などに「為人民服務」の額が見られるが、偽人民元事件の横行で、国の主役のはずの人民が泣き寝入りをしているのが実情のようだ。
 支局が入居するビル管理会社に管理費を持参した際、百元札19枚(約3万8千円)が鑑別機で偽物と判明。すかしもあり、本物と比べ紙質が少々滑らかという程度の違いだった。見知らぬ商店で支払ったら、偽札使用のあらぬ嫌疑を受ける危険すらあった。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「銀行窓口で一束一万元ずつにまとめて渡された数束の人民元を大きな封筒に入れ支局金庫で管理していた。経費支払いの際に封筒から現金を出すのみで他の現金を交ぜたことはないため、警察に届けると同時に銀行に抗議した。
 警察は事情聴取をして偽札を確認すると「当事者の銀行と話し合って」。警察が2014年に摘発した偽札事件は715件に上がり、そのうち偽札百万元(約2000万円)以上の事件が38件というから、百元札19枚では立件に値しないかもしれぬ。
 偽札は押収され何の補償もない。
 銀行から責任者が二度訪れたが「内部監視カメラを確認したが当行に問題はない」と取り付く島もない。「当事者同士では水掛け論になるから警察に捜査を求めよう」と持ちかけたが、「銀行から偽札が出ることはありえない」と責任を否定するばかり。
 銀行が過ちを認めるケースは皆無に近いが、無びゅうとは言い切れない。上海、福建などの現金自動預払機(ATM)から偽札が出金された事件が昨年だけで7件報じられた。
 知人の留学生は「地方銀行ATMで2千元引き出したら7百元が偽札だった」という。その場で銀行に抗議したが「そんなことはありえない」と一蹴されたという。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「中国の警察は昨年、偽札の製造拠点・広東省だけで64件の事件を摘発し計167人を逮捕した。2億9千万元(約58億円)分の偽札が押収されたが、摘発は氷山の一角で、膨大な偽人民元が市場に流通している。
 かくして、商店主は偽札鑑別機で客の代金をいちいち調べて自己防衛に走り、不幸にも偽札をつかまされた庶民はソット使いまわす。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「周恩来はかって人民政治協商会議で「権利を与える人民と義務を果たす国民」を区別する演説をし「官僚ブルジャジー階級は一国民だが、人ととして改造される前は人民の範疇に属さない」と批判した。
 今や「為人民服務」の精神は掛け声倒れとなり、官僚が人民の上にそびえているようだ。
 中国古典に「むしろ千金を失うとも、一人の心を失うなかれ」とある。貨幣制度を揺るがしかねない偽札事件の損失を人民に押し付けて恥じぬ警察や銀行の官僚は、胸に刻むべき至言ではなかろうか。」と、締めくくった。
 読んで、勉強になった。
 「沢東が「為人民服務」のスローガンを唱えた」ことを知った。今や「為人民服務」の精神は掛け声倒れとなり、、」との筆者に指摘に、「為」+「人」=「偽」になっているような気がした。
 「貨幣制度を揺るがしかねない偽札事件の損失を人民に押しつけて恥じぬ警察や銀行などの官僚」との筆者の指摘は、時代劇を中国の今に見る感じだ。ただ、日本の時代劇の視聴者は「国民主権、民主主義」の現代国民である為、結末は必ず「庶民」溜飲が下がるのであるのが、大きなちがいだが?
 人口・範囲で、規模も環境も情報の速さも違う、中国大陸の現代劇の結末が楽しみだ。
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by sasakitosio | 2015-05-13 06:39 | 東京新聞を読んで | Trackback