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by sasakitosio

武力行使緩める新要件 安保法制考①

 4月17日付東京新聞社説に、「安保法制考① 武力行使を緩める新要件」との見出しで、安保法制のことが載った。
 今日この社説に学ぶことにした。
 まず社説は、「何が分からないのかさえ、分からないーー。安倍晋三政権が進める集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制のすべてを理解するのは困難を極める。
 自民党と公明党の与党協議は、公明党が問題点を指摘しても解決せず、生煮えで次に移ってしまうからだ。
 それでも法案は、ゴールデンウイーク明けの国会に提出される。首相官邸と自民党の考え通りの案となる公算が大きい。どこに問題があるのか考える。」と切り出した。
 つづけて社説は、「まず集団的自衛権の行使から。
 安倍首相は、中東のペルシャ湾にあるホルムズ海峡の機雷除去の例を好んで取り上げる。想定しているのは、核開発を進めるイランがオマーン領海にあるタンカーの航路を機雷封鎖する事態だ。
 自衛隊が掃海すれば、オマーンに対する集団的自衛権の行使になるが、ここに違和感はないだろうか。オマーンは友好国とはいえ、日本が防衛する義務はない。
 安倍首相は、輸入原油の8割が通る海峡の封鎖は、武力行使を認める三原則の「日本の存立が脅かされ、国民が危機にさらされる明白な危険」に合致するという。
 新三要件は、過去の国会論議と無関係に昨年7月、閣議決定により制定された。憲法解釈を変更して自分に都合のよい要件をつくり、これに従えば問題なしとする「自作自演」である。
 集団的安全保障措置、すなわち国連の多国籍軍による機雷除去であっても新三要件に合えば、参加できると主張する。
 時の政権が「資源の枯渇は新三要件に合致する」と判断すれば、自衛隊の出動が認められ、海外における武力行使がとめどなく広がることになる。もはや集団的自衛権の議論をはるかに飛び越えている。
 国会の事前承認は「原則」なので、政権の都合による事後承認もあり得る。特定秘密保護法が施行されている現在、国会の判断に必要な情報が開示される保証はない。歯止めはないも同然といえる。」と指摘した。
 最後に社説は、「ホルムズ海峡の機雷除去は、2012年8月、米国の知日派グループがまとめた「アーミテージ・リポート」に登場、「日本は単独でも掃海艇を派遣すべきだ」と求めた。
 現在イランは主要6か国との間で核放棄へ向けた協議が進み、当時とは状況が違う。
 現実離れした想定のもと、武力行使へのハードルは限りなく下がり始めた」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 集団的自衛権の行使容認の意図と、目的と、現在の最迫った必要性が、まったく説明されないままのなのに気づかされた。
 「憲法解釈を変更して自分に都合のよい要件をつくり、これに従えば問題なしとする「自作自演」である」との社説の指摘は、その通りだと思った。この構図は、原発再稼働の「新規制基準」づくりと、規制員会の「お墨付き」発行に見られる。そして、結果の総括は、想定外の事態で「規則を決めた人」も、規則に従って「お墨付きを出した人」も、お墨付きによって「原発再稼働した人」も、だれも責任を負わない。実に、巧妙な、国民騙しの「マジック」のような気がした。
 「現実離れした想定のもと、武力行使へのハードルは限りなく下がりはじめた」との指摘はその通りで、その武力行使を命を賭けて実行させられる民主主義化の「自衛隊の実行部隊」や「その周辺」からの声が全く聞こえてこないのは、一体どうしたことだろうか?
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by sasakitosio | 2015-04-27 09:53 | 東京新聞を読んで | Trackback