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by sasakitosio

渦中の人

 4月22日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」都いう欄がある。筆者は、文芸評論家・斎藤美奈子氏だ。
 今日は、この筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「何事も渦中にいるときは「今何が起きているのか」がわからないことが多い。
 「戦時下の日本では異常なことが起きていたのだ」と人々が知ったのは敗戦後だった。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「「僕の前に道はない/僕の後ろに道はできる」(「道程」1914年)や「智恵子は東京に空がないという。本当の空が見たいという」(「あどけない話」「智恵子抄」1941年所収)など、国語の教科書にも載っている詩で知られる高村光太郎は、日本文学報国会詩部会会長を務めるなど、戦時中は熱心な戦争協力詩人だった。
 「つひに太平洋で戦ふのだ/詔勅をきいて身震いした」「身を捨てるほか今はない。/陛下をまもろう。/詩を捨てて詩を書こう」とは「真珠湾の日」(「暗愚小伝」所収)という詩の一節。これは戦後(1947年)に書かれた詩なのでまだ自省的だが、敗戦高揚をあおる戦中の詩はそりゃ強烈だった。
 光太郎に限らず戦争に協力した文学者は少なくない。彼らは当時「何が起きているのか」がわからなかったのだろう。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「ひるがえって現在はどうか。自民党の情報通信戦略調査会がNHKとテレビ朝日の幹部を呼びつけ、事情を聴くという異常な事態。言論統制の一環でなくてなんだろう。このままでは戦中に逆戻り?いやいやいや、私たちはすでに渦中にいるのである。」と締めくくった。
 読んでためになった。
「高村光太郎が日本文学報国会詩部会会長であって、戦時中は熱心な戦争協力詩人だった」とのことを初めて知って驚いた。
 渦中にあると、高村光太郎ほどの感性の持ち主が、報告心旺盛にその能力を正気で戦争協力に使っていたこと知って、考えさせられた。並みの知性や感性では、渦中に入って、真実の世界を想像さえできるはずがない、と。
 だから、戦争や争いの「渦」を作らせないことに、日々感性や知性や行動力を磨くことに努めなければならない、と思った。それにつけても、自民党の情報通信(情報統制?)戦略調査会がNHKの幹部を呼び付けた話は、会長を呼び付けるならともかく、幹部を呼び付けて、いまさら「弱っている報道内容」を、これ以上どうしろというのだろうか?
 筆者の「私たちはすでに渦中にいるのである。」との指摘が、ピタリ当たっているのかもしれない。目覚めよう、立ち上がろう、行動しよう、全国の並の仲間同志よ!!か?
 
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by sasakitosio | 2015-04-24 07:04 | 東京新聞を読んで | Trackback