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by sasakitosio

国策と想像の共同体

 4月7日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「18世紀初め、度重なる戦争で財政赤字と国債費に苦しんだ英国は、南海会社の奴隷貿易で投資家の利潤期待を醸成し、各種国家債務を同社の株式に乗り換えるよう誘った。
 同社はそれを元手に低利の長期国債を引き受ける形となり、莫大な戦費調達を可能にした。一石何鳥もの妙手で、南海のイメージをかき立てられた国民の根拠なき熱狂が株価バブルを引きおこしたものの、結果的には財政再建(財政革命)に貢献した。」と指摘した。
 つづけて筆者は、「だがこの国策と熱狂には奴隷制への想像力が全く欠けていた。金融操作の危うさは指摘しても、奴隷貿易の是非はだれも論じなかったのだ。
 日本の中国侵略は、軍部主導の国策がマスコミの圧倒的支持を得た例だ。時代の閉塞感が日本の生命線とする旧満州の開発と入植で解消するかのような議論が横行した。この想像の共同体には、中国人の犠牲と抵抗への思いは無縁だった。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「現政権はどうか。派手な演出のアベノミクスと黒田日銀は、はっきりボロを見せ始めた。成功したのは株価だけで、実質賃金は下落、消費と投資も盛り上がらない。
 非正規層への無関心、原発の再稼働、沖縄の基地移設強行は財界優先と米国の世界戦略への加担を示すものだ。
 国民の生活はかれらの想像力の埒外にあるのか。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 18世紀イギリスの財政再建策で「この国策と熱狂には奴隷制への想像力が全く欠けていた」とのこと、
 日本の中国侵略で「想像の共同体には、中国人の犠牲と抵抗への思いは無縁だった。」とのこと、
 アベノミクスで「国民生活と生命はかれらの想像力の埒外に」あるのか、等の指摘は、面白く理解できた。
 これら筆者の指摘から、為政者・権力者には、奴隷と自分たち、日本人と中国人、政策目標と国民、等々が不可分な関係にあることを想像できないのかも知れないと思った。
 そして、為政者・権力者には、絶えず被支配者の側から、悲鳴を上げ続け、彼らの想像力を刺激する必要があり、間違っても任せ切ってはいけない、ということかもしれない。
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by sasakitosio | 2015-04-16 06:39 | 東京新聞を読んで | Trackback